読書案内

お薦めの本を紹介します

日本軍兵士ーアジア・太平洋戦争の現実ー凄惨な体験は何を語るのか

日本軍兵士 ーアジア・太平洋戦争の現実 吉田 裕 本書によると、アジア・太平洋戦争で亡くなった310万人の日本人のうち、80万人が民間人で、230万人が軍人・軍属です。その230万人のうち、戦闘で亡くなった兵士よりも、餓死や栄養失調による衰えと感染症等で…

ありえない138億年史ー宇宙誕生と私たちを結ぶビッグヒストリー

ありえない138億年史 宇宙誕生と私たちを結ぶビッグヒストリ 本書の特色は、宇宙、地球、生命、人間を、ビッグバンによる宇宙誕生から現在に至る壮大な歴史科学『ビッグヒストリー』(著者は過去全体を理解しようとパノラマ的な視点からみた歴史と表現してま…

世界史を変えた13の病

世界史を変えた13の病 ジェニファー・ライト[著] 鈴木涼子[訳] 今年(2020年)は、世界中を新型コロナウイルスが猛威をふるってます。そこで過去において世界史を変えた病について書かれてある本書を紹介します。 本書は、歴史的に世界で流行した病を当時の…

猫を棄てる  父親について語るときー時が忘れさせるものがあり、そして時が呼び起こすものがあるー

猫を棄てる 父親について語るとき 村上春樹 本書は、月刊誌「文藝春秋」令和元年六月特別号の特別寄稿「猫を棄てる―父親について語るときに僕の語ることー」を書籍化したものです。 内容は、村上春樹さんの子ども時代の経験を基に、猫とのエピソードを絡めな…

知の旅は終わらないー僕が3万冊を読み100冊を 書いて考えてきたことー

知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を 書いて考えてきたこと 本書は、 類い稀なる好奇心と洞察力で「知の巨人」とよばれている立花隆氏の自伝です。立花隆氏の特徴を簡単に述べると、「ある分野の本を書き上げるためにはその分野を徹底的に調べあげ、…

フィールド 響き合う生命・意識・宇宙

フィールド 響き合う生命 ・意識・宇宙 本書は、2004年発行ですので現在(2020年2月時点)では、最新、最先端の科学ではないかも知れませんが、内容自体は今読んでも面白いです。 本書は、これまでの科学が明らかにしてこなかった驚くべき事実、そして我々の…

読書は脳をどのように変えるのか? プルーストとイカ

プルーストとイカ 読書は脳をどのように変えるのか? 本書は、小児発達学、認知神経科学の教授で、言語と読字とディスレクシアの研究者であると同時にディスレクシアの子どもを持つ母親でもある著者メアリアン・ウルフが「文字を読む」ことと「脳」の関係に…

人を愛するに足り、真心は信ずるに足るーアフガニスタンとの約束ー

人を愛するに足り、 真心は信ずるに足る ーアフガニスタンとの約束ー // 「ペシャワール会」代表の中村哲医師が、2019 年12月4日にアフガニスタンにおいて、車で移動中に何者かに銃撃を受け、お亡くりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。 中村哲さん…

私はすでに死んでいるーゆがんだ<自己>を生みだす脳ー

私はすでに死んでいる ゆがんだ<自己>を生みだす脳 アニル・アナンサスワミー [訳] 藤井留美 [解説] 春日武彦 紀伊國屋書店 // リンク 書名の「私はすでに死んでいる」もショッキングですが、副題の「ゆがんだ<自己>を生みだす脳」もなかなか意味深です…

「戦争と平和」の世界史ー日本人が学ぶべきリアリズムー

「戦争と平和」の世界史 日本人が学ぶべき リアリズム 茂木誠 TAC出発 本書は、著者が大手予備校の有名講師とのことで、平易で分かりやすく、普遍的視点なので、楽しく読めます。 著者の著作は左派勢力に対してかなり辛辣な歴史観に満ちています。ですが、決…