読書日記

お薦めの本を紹介します

大戦前夜のベーブ・ルース

  大戦前夜のベーブ・ルース  野球と戦争と暗殺者

 著者 ロバート・K・フィッツ [ 訳 ]  山田美明  原書房 

本書は、1934年に行われた全米野球チームのアジア遠征を通じアメリカと日本を和解させようとした絶望的な試みの物語である。互いに異なる文化を持つ二つのチームは、野球を愛する心から一時的に結びついたものの、やがて両国が戦争に突き進んでいくにつれ、悲劇的に引き裂かれていった。その過程は、国際的な陰謀、スパイ活動、暗殺未遂、そしてもちろん野球にまつわるエピソードに彩られています。

 特にベーブ・ルースらの全米野球チームを歓迎するために、銀座のパレードに50万の人が集まり熱狂したことや、全国各地で試合の様子が詳細に描かれています。そして、多くの写真も掲載され当時の雰囲気がいくらか感じることができます。また、日本の近現代史にも触れられており、単なる野球史の範疇を越えて、日本近現代史も知ることができます。

内容紹介

  野球と戦争の知られざる昭和史

 

昭和9年、国際連盟も脱退し孤立を深める日本に、戦争回避へ一縷の望みを託した

大リーグ親善選抜チームが来日した・・・。正力松太郎の思惑、ベーブ・ルース

の活躍、極右テロリストの暗躍、沢村栄治の悲運などを重ね合わせて激動の時代を

活写した力作ノンフィクション!

アメリカ野球学会が野球関連の優れた書籍に贈るシーモア・メダル受賞作。

 

目次

序章

第1部

第一章 正力松太郎の賭け

第ニ章 日本遠征計画

第三章 レフティ・オドール 

第四章 嵐

第五章 説得

第六章 ジミー堀尾

第七章 スパイ

第八章 「昭和維新

第九章 出港

第2部

第10章「日本は今、きわめて深刻な事態にあります

第11章 万歳!万歳!

第12章 歓迎会

第13章 神宮球場 開幕戦

第14章   全日本チームの善戦

第15章 函館 仙台

第16章 東京

第17章 極右

第18章 「日本はすばらしい国です」

第3部

第19章 暗殺計画

第20章 野球道

第21章 陸軍士官候補生

第22章 沢村栄治、奇跡の好投

第23章 失敗

第24章 名古屋 大阪 小倉

第4部

第25章 ビクトル・スタルヒン

第26章 怪行動

第27章 グッバイ!サヨナラ!

第28章 上海 マニラ

第29章 成果ー日本プロ野球創設と「敵意」

第5部

第30章 正力松太郎襲撃事件

第31章 真珠湾

第32章 「日本はこの戦争に勝てません」

第33章 「ジャップこそ地獄に堕ちろ!」 

第34章 沢村の悲劇ー三度の徴兵と死

第35章 再出版

謝辞

訳者あとがき

参考文献

付録(打撃成績 / 投手成績 / 試合結果)