読書日記

お薦めの本を紹介します

地球サイズで見れば悩みなんてハナクソ

   国境のない生き方

     私をつくった本と旅
    ヤマザキマリ  小学館新書

 

本書は、ヤマザキマリさんのこれまでの人生をエッセー風に描いている本です。彼女の育った北海道という地のこと、母親からの影響、イタリア留学生活等のはなしが、綴られています。

 これまでの経験で培われた生き方や自然に対する見方、価値観も書かれており、等身大の彼女を知ることのできる本だと思います。とにかく、人生は楽しく生きたいと思わせる本です。

「生きてりゃいいんだよ」。これが基本。

本書で、著者が伝えたいメッセージがこの言葉に集約されています。
単純に地球があって、太陽があって、この環境の中で生きていける生命体として、私たちは命を授かったのだから、
まず「生きてりゃいいんだよ」。これが基本。
生きてていいから、生まれてきたんですよ。
それなのに、なぜ生きていくのかとか、仕事がどうとか、人間関係がどうだとか、
私にいわせれば、そんなものは、あとからなすりつけたハナクソみたいなものです。

生まれてきたから、生きている。他の生物と同じです。ものすごく自然なことです。
そこにややこしい意味をもたせようとするから、苦しみが生まれる。
世間という常識の中で生きていけば、しらずしらず狭い檻の中で自らを閉じ込めてしまう。
視野が狭くなって、その価値観が絶対的なものだと思い込んでしまう。
そのフィルターを外せば、世界は全く違ってみえるはずだ。
本書の中で繰り返される地球サイズとまではいかなくても、俯瞰的な視点を持てば我々人間は、どうでもいい事に躍起になって、心悩んでいることに気付くはずです。 

内容紹介

ヤマザキマリの名言満載、体験的人生論!

14歳で1か月間、欧州を一人旅。17歳でイタリアに留学し、どん底のビンボー生活も経験。様々な艱難辛苦を経験しながらも、明るく強く生きてこられたのは、本と旅、人との出会いのおかげでした!
この新書に登場する本は、三島由紀夫安部公房、『百年の孤独』のマルケスに、『蜘蛛女のキス』のブイグ、漫画界からは手塚治虫藤子・F・不二雄つげ義春高野文子など。
旅は、欧州一人旅に始まって、キューバ、ブラジル、ヴェトナム、沖縄、地獄谷のサルの温泉などが登場。
膨大な読書経験と、旅の記憶、強烈な半生に支えられたヤマザキマリの人生論は強くて熱い! 本書に登場する、ヤマザキマリの名言をさわりだけ紹介します(一部、要約しています)。


「ガンガン傷ついて、落ち込んで、転んでは立ち上がっていると、かさぶたは厚くなる。その分、たくましくなる」
「他人の目に映る自分は、自分ではない」
面白くて、勇気が湧き出る体験的人生論です!

 住んだところは、イタリア、シリア、ポルトガルアメリカ。旅した国は数知れず。ビンボーも挫折も経験し、山も谷も乗り越えて、地球のあちこちで生きてきた漫画家をつくったのは、たくさんの本と、旅と、出会いだった!古今東西の名著から知られざる傑作小説に漫画まで、著者が人生を共に歩んできた本を縦糸に半生を横糸に綴る地球サイズの生き方を指南!

著者紹介

ヤマザキマリ

マンガ家。1967年4月20日東京都出身。1984年に渡伊、フィレンツェの国立アカデミア美術学院に入学。美術史・油絵を専攻。1997年にマンガ家としてデビュー。2010年古代ローマを舞台にした漫画『テルマエ・ロマエ』で第3回マンガ大賞受賞、第14回手塚治虫文化賞短編賞受賞、世界8カ国語に翻訳される。平成27年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2017年には、イタリア共和国星勲章コメンダトーレ綬章。著書に『ルミとマヤとその周辺』『スティーブ・ジョブズ』『オリンピア・キュクロス』など。文筆作品では『男性論』『国境のない生き方』『とらわれない生き方』など。

目次

はじめに

第1章 野生の子

第2章 ヴィオラ奏者の娘

第3章 欧州ひとり旅

第4章 留学

第5章 出会い

第6章 SF愛

第7章 出産

第8章 帰国後

第9章 シリアにて

第10章 1960年代

第11章 つながり

第12章 現住所・地球

関連サイト

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