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お薦めの本を紹介します

アメリカの高校生の経済の教科書

アメリカの高校が読んでいる

 経済の教科書

山岡道男・淺野忠克  アスペクト
アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書

アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書

 

 

本書はアメリカのNCEE(アメリカ経済協議会)という組織が作った高校生向けの経済教育の教科書を、日本人向けにアレンジした経済の超入門書です。内容は、消費者の視点から見た、家計、政府の財政、金融などの話をかなり分かりやすくまとめられています。

日本の政治経済の教科書が、古典経済理論の内容と経済学者の名前を暗記することに重点が置かれているのに対し、本書を読むと、アメリカの経済教育では、自己責任の価値観をベースに、世の中の動向を理解して、賢い消費者を育成することを強く意識している事が分かります。

日本国内でもパーソナルファイナンスの重要性は問われて来ているけど、経済理論を学ぶより、本書のように賢い消費者になるための金融教育をもっと早いうちからやった方が良いのではないかと思う。

内容紹介

アメリカでは、高校生からパーソナルファイナンスを学ぶ!
NCEE(アメリカ経済教育協議会)のスタンダード20を日本人向けにアレンジ。
お金に振り回されないために実生活に使える経済学を学ぼう。
消費者経済から国際経済まで、経済のツボが一気にわかる!
アメリカの高校生が学んでいる、パーソナルファイナンスを中心とする経済教育の教科書(NCEEスタンダード20)を日本の実情に即して大胆にアレンジした、経済の超入門書です。
新聞やテレビでおなじみの経済用語――金利、投資、需要・供給、株式、債券、リスク、リターン、トレードオフ、インフレ、デフレ、インセンティブGDP、為替レート――を単に意味を解説するだけなく、私たちの日常生活とどのようにリンクしているかを具体的に説明しています。
「毎日の生活に使える生きた経済学」を学ぶことができます。学生の方だけでなく、社会人の方にもおすすめです。

著者紹介

山岡道男(やまおか・みちお)
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授
1948年、東京生まれ。早稲田大学大学院経済学研究科博士課程中退。学術博士(早稲田大学)。専門は、アジア太平洋地域の国際交流論、経済学教育論。主な著書に『アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書』『ガブッ!とわかる世界一やさしい行動経済学の教室』(小社)などがある。

淺野忠克(あさの・ただよし)
山村学園短期大学キャリア コミュニケーション学科准教授
1951年、東京生まれ。早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。専門は、国際経済学、経済教育論、高等教育論。主な著書に『アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書』『ガブッ!とわかる世界一やさしい行動経済学の教室』(小社)などがある。

目次

はじめに  「72のプリンシパル

第1章 家計の経済学 ——どうすればお金を増やせるのか?

 希少性 Scarcity
 ——資源は有限、人間の欲望は無限

 インセンティブ Incentive
 ——人間の選択は損得に左右される

 効率的な選択 Economic Choice
 ——たくさんの選択肢からどれを選ぶ?

 取引とお金 Trade and Money
 ——取引とはみんなが得をするシステム

 労働 Labor
 ——給料は雇用主と労働者の気持ちで決まる

 税金 Tax
 ——道路、橋、学校、公共サービスの提供に必要なお金

 利息 Interest
 ——預金の金利はガマンに対する見返り

第2章 企業の経済学 ——経営者は利潤の最大化を目指す

 起業家 Entrepreneur
 ——より大きな報酬のために起業する

 企業 Enterprise
 ——個人的欲望の充足 VS 利潤の獲得

 企業は競争する Productivity
 ——競争が技術進歩と経済成長を生む

 均衡価格の作り方 その1 市場価格 Market price
 ——買い手と売り手の間には市場がある

 均衡価格の作り方 その2 消費者の気持ち Demand curve
 ——価格はインセンティブのシグナルを送る

 均衡価格の作り方 その3 売り手の気持ち Supply curve
 ——価格はお互いの気持ちで決まる

 賃金 Pay
 ——賃金は労働力の需要と供給で決まる

第3章 金融の経済学 ——銀行から上手にお金を借りる方法

 家計と銀行 Savers and borrowers
 ——あなたの信用で利息は決まる

 企業と銀行 Financial intermediaries
 ——銀行はお金の仲介者

 金利 the rate of interest
 ——金利は景気のブレーキとアクセル

 パーソナルファイナンスで見る金利 Personal Finance
 ——固定金利と変動金利

第4章 政府の経済学 ——市場も政府も失敗をする

 パーソナルファイナンス 国債 Personal Finance/Government bond
 ——国債の利回りで景気がわかる

 財政政策 Public Finance
 ——政府は企業の代わりに公共財を作る

 経済成長と生産性の向上 Improvement of productivity
 ——企業は生産性の向上を目指し、政府は経済成長を目指す

 市場の失敗 Market failure
 ——市場は不完全だった、そして政府も不完全だった


第5章 貿易の経済学 ——日本は再び鎖国できるか?

 貿易 International trade
 ——自由貿易は世界全体の生活を豊かにする

 外国為替相場 Foreign exchange market
 ——為替レートは通貨の需要と供給で決まる

索引

参考図書 

アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書 (アスペクト文庫)

アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書 (アスペクト文庫)

 

 

 

最新版アメリカの高校生が学ぶ経済学~原理から実践へ~

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関連サイト 

アメリカの高校生が読んでいる教科書 - 総合出版社アスペクト

http://www.aspect.jp/book-list/?s=%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%81%AE%E9%AB%98%E6%A0%A1%E7%94%9F%E3%81%8C%E8%AA%AD%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%84%E3%82%8B%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8