せいめいのはなし
福岡伸一 新潮文庫
本書は、いろんな分野で活躍されている著名な4人との対談によって構成されています。福岡先生の「動的平衡」という考え方を絡めて、生物から経済、文学等に、はなしは進みます。
内容紹介
「お変わりないですね」と言っても、実は「お変わりありまくり(、、、、、)」――。生物が生きている限り、半年も経てば体を構成している原子はすっかり食べたものと入れ替わる。絶え間なく入れ替わりながら、常にバランスがとれているという生物の「動的平衡」のダイナミズム。内田樹、川上弘美、朝吹真理子、養老孟司、好奇心溢れる4名との縦横無尽な会話が到達する、生命の不思議の、豊かな深部!
著者紹介
福岡伸一(ふくおか・しんいち)
1959(昭和34)年東京生まれ。米ハーバード大学医学部フェロー、京都大学助教授などを経て青山学院大学教授。生物学者。サントリー学芸賞を受賞した『生物と無生物のあいだ』、『動的平衡』『せいめいのはなし』(対談集)ほか、「生命とは何か」をわかりやすく解説した著作多数。他の著書に『フェルメール 光の王国』、訳書に『ドリトル先生航海記』『ガラパゴス』などがある。
目次
1 グルグル回る 内田樹さんと(今日はなにを話しましょうか
ものを食べるのはなぜか ほか)
2 この世界を記述する 川上弘美さんと(物理現象としての「輪廻」
不可逆な枝としての「時間」 ほか)
3 記憶はその都度つくられる 朝吹真理子さんと(記憶とは何か?
名づけるしかない寂しさ ほか)
4 見えるもの、見えないもの 養老孟司さんと(「虫屋」のあこがれ
虫で世界を考える ほか)
5 「せいめいのはなし」をめぐって(福岡伸一)(動的平衡の「拡張」について
動的平衡の具体例 ほか)
四人の共通点―あとがきにかえて