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お薦めの本を紹介します

うずまき猫の見つけ方ー猫のピーターのこと

 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫の見つけ方

      村上春樹  新潮文庫

村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた (新潮文庫)

村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた (新潮文庫)

 

 

 猫好きの私は、多くの村上作品の中で、この本を繰り返し読んでます。その中でも後ろにある「猫のピーターのこと」を読むと心が和むので、大好きです。ピーターは村上春樹が大学生のときから結婚後数年に飼っていたやんちゃな雄猫で、村上春樹は二人(ピーターは猫なのに思い入れの強さが伝わってきます)で意気投合して一緒に暮らし、それにまつわるいろんな思い出を綴ってます。ちなみに、ピーターが、うずまき猫かどうかは定かではありません。

内容紹介

アメリカのケンブリッジに住んだ1993年から1995年にかけての滞在記。ボストン・マラソンに向けて昂揚していく街の表情、「猫の喜ぶビデオ」の驚くべき効果、年末に車が盗まれて困り果てた話、等々なごやか(?)なエピソードの中に、追悼特集で報じられたニクソン元大統領の意外な一面や、帰国後訪れた震災後の神戸の光景がキラリと光る。水丸画伯と陽子夫人が絵と写真で参加した絵日記風エッセイ集。

著者紹介

1949(昭和24)年、京都市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1979年『風の歌を聴け』(群像新人文学賞)でデビュー。主な長編小説に、『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞)、『ノルウェイの森』、『国境の南、太陽の西』、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』、『1Q84』(毎日出版文化賞)、『騎士団長殺し』がある。『神の子どもたちはみな踊る』、『東京奇譚集』などの短編小説集、エッセイ集、紀行文、翻訳書など著書多数。海外での文学賞受賞も多く、2006(平成18)年フランツ・カフカ賞フランク・オコナー国際短編賞、2009年エルサレム賞、2011年カタルーニャ国際賞、2016年ハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞を受賞。

目次

不健全な魂のためのスポーツとしてのフル・マラソン
テキサス州オースティンに行く。アルマジロニクソンの死
人喰いクーガーとヘンタイ映画と作家トム・ジョーンズ
この夏は中国・モンゴル旅行と、千倉旅行をしました
ダイエット、避暑地の猫
スカムバッグ、オルガン・ジャズの楽しみ
小説を書いていること、スカッシュを始めたこと、またヴァーモントに行ったこと
信販売いろいろ、楽しい猫の「食う寝る遊ぶ」時計
わざわざこんな忙しい年末に、車を盗まなくたっていいだろうに
なにしろ雪のボストンから一路ジャマイカに行かなくては

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猫のピーターのこと、地震のこと、時は休みなく流れる[ ほか ]