中野京子 文藝春秋
内容紹介
★謎が解けたら、名画は最高の「エンターテインメント」になる!
日本人の苦手ジャンルとされてきたギリシャ神話の名画を、西洋文化史に精通する
著者が痛快に読み解きます。そうして見えてくるのは、ゾクゾクするほど面白い
神々と人間のドラマ。
主神ゼウスや、愛欲の女神ヴィーナス、太陽神アポロン、処女神ディアナなど、
そうそうたる神々が繰り広げる全20篇の物語を収録。
■ オリュンポス十二神の関係がひと目でわかる「神々の系譜」付き
■ 紹介する名画は30点。すべて美しいビジュアルにこだわったオールカラー
■ 主要絵画24点は、引き出し線を使って詳細に解説
レンブラント『ダナエ』/ティントレット『天の川の起源』/セスト(ダ・ヴィンチ模写)『卵から生まれた双子』/ジェローム『ピグマリオンとガラテア』/ボッティチェリ『春(プリマヴェーラ)』/ゴヤ『運命の女神たち』など。
著者紹介
著書に「名画の謎」シリーズ(文藝春秋)、「怖い絵」シリーズ(角川文庫)、「名画で読み解く 王家12の物語」シリーズ(光文社新書)、「印象派で近代を読む」(NHK新書)など多数。3月上旬に最新刊「運命の絵」(文藝春秋)を発売予定。連載に、日経新聞夕刊「プロムナード」(木曜)、北海道&東京新聞夕刊「橋をめぐる物語」など。
ブログ/中野京子の「花つむひとの部屋」
http://blog.goo.ne.jp/hanatumi2006
目次
神々の系譜
はじめに
Chapter 1 ゼウスをめぐる物語
官能のダナエ(レンブラント『ダナエ』/クリムト『ダナエ』)
「英雄」誕生(ティントレット『天の川の起源』)
卵から生まれた双子(セスト(ダ・ヴィンチ模写)『レダと白鳥』)
みんな女のせい?(クーザン『エヴァ・プリマ・パンドラ』)
Chapter 2 ヴィーナスをめぐる物語
ヴィーナスのあっけらかん(ティントレット『ウルカヌスに見つかっ たヴィーナスとマルス』)
男のピグマリオン幻想(ジェローム『ピグマリオンとガラテア』)
合体欲求(スプランゲル『ヘルマプロディトスとサルマキス』)
女性アスリート(レーニ『アタランテとヒッポメネス』)
女の第六感(ルーベンス『ヴィーナスとアドニス』
春がいっぱい(ボッティチェリ『春(プリマヴェーラ)』)
Chapter 3 アポロンをめぐる物語
恋人を死なせて(ブロック『ヒュアキントスの死』/ティエポロ『 ヒュアキントスの死』)
「時の翁」の伴奏で(プッサン『人生の踊り』)
親の心、子知らず(ルーベンス『パエトンの墜落』/伝ブリューゲル 『イ カロス墜落のある風景』)
冥界からの帰り道(コロー『冥界からエウリディケを連れ出すオル フェウ ス』/モロー『オルフェウス』)
Chapter 4 神々をめぐる物語
母の執念(レイトン『ペルセポネの帰還』)
勝ち目のない闘い(ベラスケス『織り女たち』)
乙女の怒り(ブーシェ『水浴のディアナ』)
我に溺れて花となる(カラヴァッジョ『ナルシス』)
紡いで、測って、ちょんぎる(ゴヤ『運命の女神たち』)
電撃的!(ティツィアーノ『バッカスとアリアドネ』