吉野 源三郎 岩波文庫
内容紹介
池上彰さんも子供時代に感動!
日本を代表する歴史的名著。
「ヒューマニズムに根差した良い本は、
時代を超えて人々の心をつかむのです」
(ジャーナリスト/池上彰さん)
1937年に出版されて以来、数多くの人に読み継がれてきた、
吉野源三郎さんの名作「君たちはどう生きるか」。
池上さんは、小学生時代に、父親から渡された当初は
読もうとしなかったのですが、気がつくと夢中になって
どんどん読み進んでいたと言います。
人間としてどう生きればいいのか、楽しく読んでいるうちに
自然と考えるように書かれた本書は、子供はもちろん
多くの大人たちにも共感をもって迎えられてきました。
勇気、いじめ、貧困、格差、教養、、、
昔も今も変わらない人生のテーマに真摯に向き合う
主人公のコペル君と叔父さん。
二人の姿勢には、数多くの生き方の指針となる言葉が示されています。
著者がコペル君の精神的成長に託して語り伝えようとしたものは何か。それは、人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われねばならぬ、というメッセージであった。著者の没後追悼の意をこめて書かれた「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」(丸山真男)を付載。
著者紹介
吉野 源三郎(よしの・げんさぶろう)
東京府出身。明治大学教授、編集者、児童文学者。1899(明治32)年~1981(昭和56)年。『君たちはどう生きるか』(1937年新潮社日本少国民文庫として刊行,現在は岩波文庫,ポプラ社ジュニア版吉野源三郎全集に収録)の著者として広く知られていますが,岩波書店の編集者・経営者でもあり,岩波新書の創刊(1938年)に携わり,戦後は雑誌『世界』の初代編集長を1965年まで続けました.平和問題談話会を組織し,全面講和論の論陣を張って積極的に平和の問題に取り組んだことは有名です。著書に「人間の尊さを守ろう」、「人類の進歩に尽くした人」などがある。
目次
まえがき
1 へんな経験
2 勇ましき友
3 ニュートンの林檎と粉ミルク
4 貧しき友
5 ナポレオンと四人の少年
6 雪の日の出来事
7 石段の思い出
8 凱旋
9 水仙の芽とガンダーラの仏像
10 春の朝
作品について (吉野 源三郎)
「君たちはどう生きるか」をめぐる回想
ー吉野さんの霊にささげるー(丸山真男)