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分かりやすい世界史ー若い読者のための世界史ー

若い読者のための世界史(上)

             原始から現代まで

   エルンスト・H・ゴンブリッチ 

        [訳]中山典夫 中公文庫

若い読者のための世界史(上) - 原始から現代まで (中公文庫)

若い読者のための世界史(上) - 原始から現代まで (中公文庫)

 

 

 本書は、歴史の大きな流れをつかむに最適の入門書です。中学生くらいから十分理解可能で、大人であっても、もう一度世界史を学び直してみたいという人には入門書として最適でしょう。著者は39章(上・下)で世界史を大河の流れに例えています。記録として残っている歴史の最初、古代エジプトから摩天楼まで滔々として流れ、今も絶え間なく流れ続けている川です。

 本書の特色として、視点は、常にヨーロッパに据えられています。ヨーロッパから見ている世界史の本です。また、アジア史、とくに中国史は、西洋史との関連でしか語られないです。

 本書ではアレクサンドロスカエサルもイエスもナポレオンもみんな歴史の中のちょっと大きな渦巻ほどの記述しかされていません。そうしないと、とてもこれだけの分量でこれだけの歴史を記述することはできなかったでしょう。

 興味を持った部分があればさらにそこへ分け入って、詳しく書いた歴史書を読むのがいいでしょう。大きな流れがどこでどのようにうねり、古代が中世に中世が近世に移り変っていったのか、その大まかな様子を本書では描こうとしています。時代は決して後戻りはせず、さまざまなものが互いに影響を与えあって先へ先へと進んでいくのがわかります。

内容紹介

 すべて物語は「昔むかしあるところに」にはじまる。世界の歴史も「昔むかし」あった物語である。さあ、それでは歴史をいまから語ることにしよう―。若き美術史家ゴンブリッチが、やさしく語りかける、躍動する物語としての世界史。上巻・原始から騎士の時代まで。

 この書はイルゼとよばれた少女にささげられています。しあわせな少女イルゼは、著者の妹でしょうか。彼女は猫を愛する理知的で博学な兄(あるいは兄のように慕う人)の語ることばにいっしんに耳を傾けたことでしょう。
 はるかかなたの生命の祖先から有史以来の記憶をたどった考古学や、キリストやモハメドなどのさまざまな宗教の本当の意味や、文字や曜日の発明の意味することや、哲学の教えることとは何なのか、芸術が時代を鏡にして映しだした人間の姿や、社会の動きや政治のしくみが簡潔に語られています。ホメロスが描いた英雄たちのロマンあふれる冒険や、ジンギスカンアレクサンドロス大王、ナポレオンの侵攻などさまざま権力者の言動が、科学の発達と同じにそれが同時代と次の時代におよぼした影響など、ひとつひとつのできごとが大きな川の流れとなって次の時代につながってゆくさまが、地球規模で次元をいれかえる入れ小細工のようにくりひろげられています。地球の上におきたいろいろな疑問や身近な問題について世界とは何なのか、そのときどきの情景を描いた的確なイラストとともに、この本はおおくの考えるきっかけをあたえてくれることでしょう。
 クリスマスや誕生日のプレゼントとして欧米をはじめおおくの子弟がこの本を読んで育ったといわれるポピュラーなロングセラーの1冊です。

著者等紹介

エルンスト・H.・ゴンブリッチ(Sir Ernst Hans Josef Gombrich)
二〇世紀を代表する美術史家。1909年ウィーンに生まれる。ウィーン大学で学んだのち、ナチス時代にイギリスに渡り、のちロンドン大学教授、ヴァルブルク研究所所長などを務める。2001年没 。

中山 典夫(なかやま・のりお)
1940年生まれ。71年東京教育大学大学院修士課程修了、77年ドイツ・フライブルク大学学位取得。専攻はギリシア・ローマ美術史、筑波大学名誉教授。主要訳書にJ・J・ヴィンケルマン『古代美術史』(中央公論美術出版、2003年度地中海学会賞受賞)がある。

目次

一  「昔、むかし」
二  偉大な発明者たち
三  ナイル川のほとり
四  日月火水木金土
五  唯一の神
六  だれもが読める文字
七  英雄たちのギリシア
八  けたちがいの戦争
九  小さな国のふたつの小さな都市
十  照らされた者と彼の国
十一 大きな民族の偉大な教師
十二 月偉大なる冒険
十三 新しい戦い
十四 歴史の破壊者
十五 四方世界の支配者
十六 よろこばしい知らせ
十七 帝政のローマ
十八 嵐の時代
十九 星夜のはじまり
二〇 アッラーの神と預言者ムハンマド
二一 統治もできる征服者
二二 キリスト教の支配者
二三 気高く勇敢な騎士
二四 騎士の時代の皇帝

 

参考図書 

若い読者のための世界史(下) - 原始から現代まで (中公文庫)

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世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)

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世界史 下 (中公文庫 マ 10-4)

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 関連サイト

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エルンスト・H・ゴンブリッチ『若い読者のための世界史』 - 宇宙、日本、練馬


http://amberfeb.hatenablog.com/entry/2016/10/23/193436 
2016/10/23 - エルンスト・H・ゴンブリッチ、中山典夫訳『若い読者のための世界史』を読んでいました。文庫に入ったので読もう読もうと思っているうちにもう4年も経ってたんですね。いやーしかしこれはもっと早くに読むべきだった。以下適当に考えたことなど。