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地球の中心で何が起こっているのか

地球の中心で何が

起こっているいるのか

          地殻変動のダイナミズムと謎

               巽 好幸 幻冬舎新書

 

地球の中心で何が起こっているのか<br>地殻変動のダイナミズムと謎 (幻冬舎新書)

地球の中心で何が起こっているのか
地殻変動のダイナミズムと謎 (幻冬舎新書)

 

 

 本書では、 地球は上から地殻、上部マントル、下部マントル外核内核と分かれているという基本的な説明から始めて、ボーリングできないマントル以下の深部の組成を推定する高温高圧実験の話まで興味深いです。

 マグマができる仕組みと日本の火山列が2つある理由、海洋弧の下で大陸地殻が生まれる仮説など、プレート沈み込みに伴うメカニズムが初心者にも分かりやすく説明されている点が良いです。

 本書は東日本大震災後に書かれたのですが、著者は数万年~数億年に及ぶ地球内部のダイナミックな営みに興味をお持ちになって頂くて一般向けに書かれたそうです。

 内容紹介(amazonより)

3.11地震で列島は、5メートルも移動! 日本沈没はあり得るか!?


東日本大震災で、日本列島は一瞬にして5メートルも東へ移動した。なぜ大地は動き、火山は噴火するのか。そのエネルギーの根源は地球の中心部にある。地下6400キロにある「核」は、6000度もの高温だが、地表の気温は平均15度しかない。地球は、このすさまじい温度差を解消しようとして、表層部と核の間の「マントル」内で物質をグルグル回し、マグマを作って、熱を地表に運んでいる。その結果、大陸を支えるプレートが動き、その継ぎ目(沈み込み帯)で地震が起きるのだ。世界が認める地質学の第一人者が解き明かす、地球科学の最前線。

 

著者紹介

巽 好幸(たつみ・よしみ)

1954年、大阪府生まれ。理学博士。専門はマグマ学。独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球内部ダイナミクス発展研究プログラム プログラムディレクター。1978年、京都大学理学部卒業。83年、東京大学大学院理学系研究科(地質学)博士課程修了。京都大学総合人間学部教授、同大学大学院理学研究科教授、東京大学海洋研究所教授を経て、現職。2011年5月に小社より刊行された『パワーストーン 石が伝える地球の真実』を監修。

 

目次

まえがき

第1章 地球内部の構造とプレートテクトニクス
第2章 46億年前に誕生した原始地球
第3章 火山列島と沈み込み帯の密接な関係
第4章 火山列島はどうしてできるか?
第5章 海で生まれる大陸
第6章 地球は自らリサイクルしている
第7章 地球における炭素と水の大循環

あとがき

 

参考図書 

地震と噴火は必ず起こる―大変動列島に住むということ (新潮選書)

地震と噴火は必ず起こる―大変動列島に住むということ (新潮選書)

 

 

富士山大噴火と阿蘇山大爆発 (幻冬舎新書)

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