読書日記

お薦めの本を紹介します

森羅万象を見つめた少年ー南方熊楠ー

  森羅万象を見つめた少年

   南方熊楠

飯倉招平 岩波ジュニア新書

南方熊楠―森羅万象を見つめた少年 (岩波ジュニア新書)

南方熊楠―森羅万象を見つめた少年 (岩波ジュニア新書)

 

 

本書は、ジュニア新書だけあって分かりやすく、南方熊楠の入門書として適していると思います。本書を読んでみて、南方熊楠が、これほどまでに激しい知識欲を生まれ持った人であったことに驚きました。また、組織の型に填められない、純粋な知識人としての世界観を持つ人間であると思いました。

 本書では、著者の関心は南方熊楠の日記や手紙などからその時々の南方熊楠の心境を考察することに向かっています。それによりますと、南方熊楠の特殊性は学校教育に背を向け、自らの関心ある物事にのみに突き進んだ点にあります。そのことを考えると南方熊楠の魅力は、万事を無難にこなすより、やりたいことだけをやったことにあると思いました。

内容紹介

科学,文学はじめ,東洋と西洋のあらゆる知を独学で総合しようとした型破りな明治の博物学者,南方熊楠(みなかたくまぐす).郷里の和歌山に発し,東京,アメリカ,イギリスにわたる,彼の青春時代の研鑽と放浪の旅のあとを,日記や手紙,スケッチなどを手がかりにしてたどる.好奇心にみちた,真剣にして奔放な生きざまが今甦る。

著者紹介

飯倉 照平(いいくら・しょうへい)

1934年3月28日 生まれ。中国文学者南方熊楠研究で著名、東京都立大学名誉教授。千葉県生まれ。東京都立大学中国文学科卒業。出版社勤務、神戸大学文学部講師、東京都立大助教授・教授、1998年定年退官。『南方熊楠全集』、『同選集』(平凡社)の校訂、中国民話の会世話人南方熊楠邸保存顕彰会で資料整理・刊行に当たっている。2004年に南方熊楠賞特別賞受賞

目次

はじめに

序章 19歳の船出と出会い
1 和歌山城下に生まれて―好奇の目を輝かせた少年
2 博物学への傾倒―旧制和歌山中学のころ
3 東京遊学前後―学校教育での挫折
4 修学と放浪―アメリカでの六年
5 研鑽と失意―イギリスでの八年
終章 熊野の山野を駆ける―帰国以後の熊楠

南方熊楠・略年譜

付記

和歌山市地図

田辺市白浜町地図

参考図書 

南方熊楠 - 日本人の可能性の極限 (中公新書)

南方熊楠 - 日本人の可能性の極限 (中公新書)

 

 

森の思想 (河出文庫)

森の思想 (河出文庫)

 

 

南方熊楠大事典

南方熊楠大事典

 

 

関連サイト

南方 熊楠 (みなかた くまぐす) 1867年4月15日~1941年12月29日. 南方熊楠は、和歌山県が生んだ博物学の巨星。東京大学予備門中退後、19歳から約14年間、アメリカ、イギリスなどへ海外遊学。さまざまな言語の文献を使いこなし、国内外で多くの論文を ...
 
 
博物学者、民俗学者、細菌学者、天文学者、人類学者、考古学者、生物学者、その他。 別名「歩く百科事典」。坂本龍馬や西郷、新選組が活躍し、翌年からは明治という1867年、熊楠和歌山市の金物商の家に生まれた。6人兄妹の次男。子どもの頃から好奇 ...
 

天才・南方熊楠が見ていたもの~彼は日本版ダ・ヴィンチか(中沢 新一 ...


https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48741 
後にも先にも、これほど破天荒な才能はなかった。超人的な知性と、少年のような好奇心で、誰よりも遠く深い場所に達した日本人。熊楠を師と仰ぎ、彼の遺産を受け継ぐ人類学者が、その魅力を語る。
 
 
 

 

ビットコインのからくり

      暗号が通貨になる

ビットコイン」のからくり

  「良貨」になりうる3つの理由

        吉本 佳生 / 西田宗千佳 講談社 

暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり (ブルーバックス)

暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり (ブルーバックス)

 

 

 本書は仮想通貨も含めた最先端通貨論の一般向け概説書です。現代日本および世界の通貨事情を概説しており、円、ユーロ、ドルの今後の動向、および、三菱銀行等の仮想通貨の試みを考察しています。以下簡単に、まとめてみました。
 
 日本政府は、実物資産(モノ)としてビットコイン取引を認めました。取引は認めるが通貨や金融資産としては認めないという立場です。金融庁よりも経産省の方がビットコインに積極的と言われてます。
 市場での流動性は政府が保証するものではないので、なんらかの資産が通貨となるかどうかを決めるのは政府ではありません。政府がなにかを統計上の通貨として認めるかは政府が主導して決めているのではなく、実態に合わせて追認しています。多くの人が貨幣として使うとそれだけで通貨といえます。


 ネット決済はクレジットカードを前提とするが、クレジットカードを持てない若年層にもデジタルコンテンツに対する需要があります。そうした需要に対応するにはプリペイドカードが適しています。決済時にはクレジットカードと同じように使えます。
 
 取引相手の信用と通貨の信用は別に考えるべきです。取引相手を信用できないという問題は通貨の側では解決できないです。ビットコインのような暗号通貨の安全性をいくら高めても、取引で騙されるリスクは消せないです。
 ビットコインは電子化されている点では預金に似ており、匿名性があるという点では現金に近いです。通貨には寿命があります。ビットコインをめぐる議論の中心にあるのは「ビットコインという通貨の寿命が長いか短いかの問題」です。

 国際決済ネットワークの事実上の中心にはアメリカの大手民間銀行があります。だからこそ、米ドルが基軸通貨として機能しています。外国為替市場の取引の9割は米ドルを相手とする取引です。

 日本からロシアに送金するときも円からルーブルにいきなり交換すると国際的な預金ネットワークを使いにくいです。円を米ドルに交換してアメリカの大手民間銀行を経由してロシアの銀行に送金し、そのあとにルーブルに交換する方が効率がよかったりします。アメリカの大手民間銀行にとって、この仕組みは既得権益化しています。
 AからBへの送金に際し、クレジットカード会社はBの銀行に入金(金貸し)し、そのあとAの銀行から引き落とせば、つまり、クレジットカード会社が一時的に金を貸すことにより(金融)、決済が成立します。

 ビットコインの登場を脅威に感じているのはクレジットカード会社であり、少額の国際決済をビットコインが担うことはクレジットカード会社のビジネスを侵害します。一方、少額の国際決済は大手民間銀行にとってはそれほど大きな既得権ではないです。
 国際決済のときだけビットコインに交換し、送金してすぐに米ドルやユーロなどに交換してもらえば為替リスクはきわめて低くなります。クレジットカード以上に安全面は強固だし、自己責任の通貨だから手数料も安いです。
 ビットコインは、コンピュータ上に記録されたデータを暗号化し、その一意性を保証することで、通貨になりうる属性をもたせたデータです。ビットコインがいつまで使えるかは、企業側がいつまでビットコインでの支払いを受け付けるか、で決まります。データとしてのビットコインが存在することと、ビットコインで支払いができることは違います。
 ビットコインには管理元がないです。まちがった相手に支払ったり、パソコンが壊れてしまうとビットコインを失う可能性があります。現金の入った財布の管理と同じです。

 ビットコインの暗号を解く秘密鍵があれば、自分がいまいくらビットコインを持っているかを把握できます。秘密鍵を他人に知られるとビットコインを盗まれてしまいます。ビットコインの取引情報は暗号化され、複製・変更はできません。

 ビットコインの利用者がパソコンにインストールするウォレットとよばれるソフトがビットコインを管理するP2Pネットワークを構成します。ウォレットごとに特定文字列(ビットコインアドレス)が形成されます。これは口座番号みたいなものです。このビットコインアドレスと秘密鍵を紙に印刷したものは「ペーパーウォレット」とよばれます。ビットコインアドレスAからビットコインアドレスBへ何BTを送る、という情報が回覧板のように伝わっていく仕組みです。よって、自分が使うビットコインの通信の中には他人の決済情報も含まれます。P2P型は管理コストを利用者全員に薄く広く負担させているともいえます。


 ネット内で価値が高まると現金への換金性も高まります。例えば、たくさんの人がプレイするゲームであれば、ゲーム内通貨を求める人も増えるので、価値が高まります。
 OSについては、開発に対する根本的な考え方が変わりました。昔はハードウェアの性能が低かったので「効率よく動くこと」が最優先でした。いまは動作速度以上に「ソフトウェアの欠陥があっても問題を拡大しない構造」「継続的にソフトウェアの改善を行いやすいしくみ」が優先されます。結果として、ソフトウェアの寿命は長くなりつつあります。

 内容紹介

「通貨の未来」を徹底的に考える――。「国家の後ろ盾がある法定通貨」は、完全無欠ではない。暗号通貨は、「欠点だらけの現行通貨」を革新する可能性を秘めている。暗号がなぜ、おカネになるのか?電子マネーやクレジットカードとどうちがうのか?偽造される心配はないのか?ビットコインの背後に潜む数学や暗号技術と、経済へのインパクトをくわしく語る。

「通貨の未来」を徹底的に考える――。

「国家の後ろ盾がある法定通貨」は、じつは完全無欠ではない。
為替リスクを抑え、送金手数料も安い暗号通貨は、
「欠点だらけの現行通貨」を革新する可能性を秘めている。

シンプルな暗号が、なぜおカネになるのか?
電子マネーやクレジットカードとどうちがうのか?
偽造される心配はないのか?
私たちの生活に、どんな影響をおよぼすか?

投資家たちを震撼させても、なお進化を続けるビットコイン
その背後に潜む数学や暗号技術と、経済へのインパクトをくわしく語る。

著者紹介

吉本 佳生(よしもと・よしお)
1963年、三重県生まれ。エコノミスト・著述家。専門分野は生活経済、金融経済、国際金融 。著書に『確率・統計でわかる「金融リスク」のからくり』(講談社ブルーバックス)、『金融工学の悪魔』(日本評論社)、『スタバではグランデを買え!』(ダイアモンド社)など。

西田 宗千佳(にしだ・むねちか)
1971年、福井県生まれ。ネットワーク、IT、先端技術分野の第一人者として活躍するフリージャーナリスト。著書に『顧客を売り場に直送するビッグデータがお金に変わる仕組み』(講談社)など。

目次

はじめに

第1章 ビットコインとはなにか?なぜ生まれたのか?―ハッカーの遊びから生まれた“少額決済”の解決策
第2章 ビットコインは“通貨”として通用するか?―「世界で使える良貨」の条件
第3章 ビットコインを支える暗号技術―コピーできても偽造できない通貨
第4章 ビットコインは通貨の未来をどう変えるか?―「国家破産に巻き込まれない通貨」の可能性
ビットコインのもうひとつのインパクト―数学の勉強には夢も実益もある

さくいん / 巻末

参考図書

 

 

暗号通貨VS.国家 ビットコインは終わらない (SB新書)

暗号通貨VS.国家 ビットコインは終わらない (SB新書)

 

 

 関連サイト

東京大学法律勉強会によるビットコインに関する訪問研究活動の発表資料です。 ... 斉藤賢爾『これでわかったビットコイン:生きのこる通貨の条件』(太郎次郎社エディタス); 吉本佳生、西田宗千佳『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』(ブルーバックス).
 
 

暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり - ダ・ヴィンチニュース


https://ddnavi.com/news/198690/a/ 
› ニュース
 
2014/06/29 - 暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』(吉本佳生、西田宗千佳/講談社). ビットコインという言葉を、何となくニュースで見たことがある人は多いはずだ。でも、これが一体何なのか?怪しいという人もいれば、通貨の理想像だと語る人もいる。
 
 

ビットコイン急騰でも再編が避けられない事情 | 市場観測 | 東洋経済 ...


https://toyokeizai.net/articles/-/275182 
› マーケット › 市場観測
 
2019/04/10 - 4月に入り暗号資産(仮想通貨)の価格が上昇している。代表的な暗号資産であるビットコインは、ついに50万円を突破。1月末に年初来安値(36.7万円、フィスコ仮想通貨取引所)をつけた後は、じりじりと下値を切り上…

太平洋戦争下の日系アメリカ人強制収容所の子どもたち

       トパーズの日記

日系アメリカ人強制収容所の子どもたち

 M・O・タンネル&G・W・チルコート

      [訳]竹下 千花子   金の星社

トパーズの日記―日系アメリカ人強制収容所の子どもたち (ノンフィクション知られざる世界)

トパーズの日記―日系アメリカ人強制収容所の子どもたち (ノンフィクション知られざる世界)

 

 

 内容紹介

 1941年、太平洋戦争がおきると、日系アメリカ人は家も財産もうばわれ、祖国アメリカによって強制収容所へ送られた。砂漠のきびしい収容所生活。でも、子どもたちには新発見の毎日だった。ユタ州トパーズ収容所のようすを、子どもたちの日記と写真でつづる、平和と国際社会を考えるノンフィクション。 

「すべての者に自由と正義を!」

  1941年にはじまった太平洋戦争によって、アメリカ市民として暮らしていた、日系アメリカ人の生活は一変します。家も財産もうばわれ、かれらは祖国のアメリカによって、敵として強制収容所に入れられました。それでも、若い日系人の男性は、アメリカのために勇敢に日本軍と戦っていました。子どもたちは収容所のなかでも、アメリカ国旗にむっかて心から忠誠を誓っていたのです。

 トパーズ収容所内にあった小学校の、リリアン・ヤマウチ先生のクラスの絵日記は、収容所での不自由な生活や、日系人が受けた差別との戦いの歴史を、わたしたちに教えてくれるのです。 

著者等紹介

 M・O・タンネル(Michael O Tunnell)

G・W・チルコート(George W Chilcoat)

ともにブリガム・ヤング大学の教育学準教授でユタ州のオーレムに在住。チルコートがヤマウチ先生のクラスの絵日記について知ったのは、トパーズ収容所の跡地を訪れたときのこと。後日、彼のオフィスで同僚のタンネルが日記の写真複写を目にし、本書の執筆を思い立った。掲載写真の多くは、2人がユタ州歴史学会の記録保管所で、オリジナルの絵日記とともに発見したもの。タンネルは、このほかに3冊の児童向け作品を書いている。

竹下 千花子(たけした・ちかこ)

慶応義塾大学文学部卒業。日本アイ・ビー・エム(株)、米国IBM勤務を経て、フランスINSEAD大学院よりMBA取得。ヨーロッパ、東南アジア、中国などに長期滞在するうちに、技術と人間社会の問題に興味を持って、米国バージニア工科大学院で研究中。児童書の翻訳に、「ハンナのすてきなホテル」「ゆうれいのひみつ」(金の星社)などがある。一児の母。

目次

はじめに

第1部 アメリカの日系人が収容所に送られるまで

日本の攻撃とアメリカの宣戦布告
日系人への人種差別
理由なく逮捕された人びと ほか
第2部 ヤマウチ先生のクラスの絵日記

1943年3月砂漠のなかの収容所
1943年4月ジェームズ・ワカサさんの死
1943年5月戦場へむかった日系人兵士 ほか

戦争がおわってから

訳者あとがき

用語解説

参考図書

アメリカの汚名:第二次世界大戦下の日系人強制収容所
 

 

NO‐NO BOY 日系人強制収容と闘った父の記録

NO‐NO BOY 日系人強制収容と闘った父の記録

 

 

二世兵士 激戦の記録―日系アメリカ人の第二次大戦―(新潮新書)

二世兵士 激戦の記録―日系アメリカ人の第二次大戦―(新潮新書)

 

 

 関連サイト

かれらの大半は戦時転住局が管理する10ヶ所の強制収容所に入れられ、のこりの人々は司法省やそのほかの政府機関が管理する収容所や拘置所に入れられた。 日米開戦の翌年1942年に、アメリカ西海岸とハワイの一部の地域にすむ日系アメリカ人たちは、 ...
 
 
アメリカの強制収容所」展は、いまだ一般のアメリカ人にもほとんど知られず、理解されていない、アメリカ史の暗い1ページを、日系アメリカ人自らがひもとき、作製した歴史展示です。 大勢のなんの罪も犯していない日系アメリカ人が、自分たちの政府によって、有 ...
 
 
2017/10/12 - それは10万以上にのぼる日系移民、もしくは日系アメリカ人強制収容という、自由と平等を謳うアメリカにとって暗く恥ずかしい ... 着の身着のままで収容される日系アメリ人 (By Clem Albers, Photographer - U.S. National Archives and ...
 
 
2016/11/26 - 第二次世界大戦中、アメリカで11万人以上の日系アメリカ人が拘留された。10ある強制収容所に移動させられた。これはアメリカにおける最大の人権侵害の一つだと考えられている。1988年、アメリカ議会は公式な謝罪を発表し、生存者と家族 ...

 

 

 

 

 

 

 

 

日本のいちばん長い日ー運命の昭和二十年八月十五日ー

日本のいちばん長い日

       半藤一利  文春文庫

日本のいちばん長い日 決定版 (文春文庫)

日本のいちばん長い日 決定版 (文春文庫)

 

 

 本書は、 1945年8月14日から8月15日にかけて、太平洋戦争での日本敗戦を一時間ごとに記録したドキュメントです。

 そして、本書は、敗戦に至る経緯を克明に記述しています。例えば、近衛師団で反乱が起こりそうだった事、阿南陸相の最期、殺される直前だった鈴木首相、玉音放送の録音盤を守るためのNHK職員や侍従たちの努力など、戦争を止めるためにたくさんの人が努力し、間一髪で止めることができたのだとよくわかります。

 昭和史については学校でも詳しく教えないので、一般的に太平洋戦争を一部軍国主義者や支配層が起こしたもの、あるいは石油が禁輸されたのでやむなく南方資源の確保に動いたもの、等々、の理解をしている場合が多いのではないかと思います。

 だがそれだけでは、勝つ可能性はほとんどないと判っていた戦争をなぜ決断したのか、あるいはなぜあれほど激しく徹底抗戦が主張されまた実行されたのかを説明することはできないと思っていました。

 本書を読んで、多くの現代の日本人には容易には理解し難い当時の実情の一端を垣間見ることにより、なぜ戦ったのか、どのようにして戦いをやめたのかを当時の日本人の精神的な面から察することができたように思いました。

 内容紹介

あの日、日本で起きた事。起きなかった事──。
30万部突破の傑作ノンフィクション! 
昭和二十年八月六日、広島に原爆投下、そして、ソ連軍の満州侵略と、最早日本の命運は尽きた…。しかるに日本政府は、徹底抗戦を叫ぶ陸軍に引きずられ、先に出されたポツダム宣言に対し判断を決められない。八月十五日をめぐる二十四時間を、綿密な取材と証言を基に再現する、史上最も長い一日を活写したノンフィクション。
文藝春秋の〈戦史研究会〉の人々が『日本のいちばん長い日』を企画し、手に入る限りの事実を収集し、これを構成した。いわばこれは〝二十四時間の維新〟である。しかもそれは主として国民大衆の目のとどかないところでおこなわれた。──大宅壮一「序」より

著者紹介

半藤 一利(はんどう・かずとし)

1930(昭和5)年、東京生れ。東京大学卒業後、文藝春秋に入社。「週刊文春「文藝春秋」編集長、専務取締役などを経て、作家となる。1993(平成5)年、『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞、1998年、『ノモンハンの夏』で山本七平賞を受賞する。2006年、『昭和史 1926-1945』『昭和史 戦後篇 1945-1989』で、毎日出版文化賞特別賞を受賞。『決定版 日本のいちばん長い日』『聖断―昭和天皇鈴木貫太郎―』『山本五十六』『ソ連満洲に侵攻した夏』『清張さんと司馬さん』『隅田川の向う側』『あの戦争と日本人』『日露戦争史1』など多数の著書がある。

目次

序 大宅 壮一

プロローグ

十四日正午‐午後一時―“わが屍を越えてゆけ” 阿南陸相はいった
午後一時‐二時―“録音放送にきまった” 下村総裁はいった
午後二時‐三時―“軍は自分が責任をもってまとめる” 米内海相はいった
午後三時‐四時―“永田鉄山の二の舞いだぞ” 田中軍司令官はいった
午後四時‐五時―“どうせ明日は死ぬ身だ” 井田中佐はいった
午後五時‐六時―“近衛師団に不穏の計画があるが” 近衛公爵はいった
午後六時‐七時―“時が時だから自重せねばいかん” 蓮沼武官長はいった
午後七時‐八時―“軍の決定になんら裏はない” 荒尾軍事課長はいった
午後八時‐九時―“小官は断固抗戦を継続する” 小園司令はいった
午後九時‐十時―“師団命令を書いてくれ” 芳賀連隊長はいった
午後十時‐十一時―“斬る覚悟でなければ成功しない” 畑中少佐はいった
午後十一時‐十二時―“とにかく無事にすべては終った” 東郷外相はいった
十五日零時‐午前一時―“それでも貴様たちは男か” 佐々木大尉はいった

午前一時-二時ー”東部軍になにをせよよいうのか” 高嶋参謀長はいった

午前二時-三時ー”二・二六のときと同じだね” 石渡宮相はいった

午前三時-四時ー”いまになって騒いでなんになる” 木戸内府はいった

午前四時-五時ー”斬ってもなにもならんだろう” 徳川侍従はいった

午前五時-六時ー”御文庫に兵隊が入ってくる” 戸田侍従はいった

午前六時-七時ー”兵に私の心をいってきかせよう” 天皇はいわれた

午前七時-八時ー”謹んで玉音を拝しますよう” 館野放送員はいった

午前八時-九時ー”これからは老人のでる幕ではないな” 鈴木首相はいった

午前九時-十時ー”その二人を至急とりおさえろ!” 塚本憲兵中佐はいった

午前十時-十一時ー”これから放送局へゆきます" 加藤局長はいった

午前十一時-正午ー”ただいまより重大な放送があります” 和田放送員はいった

エピローグ

あとがき

参考文献

主要人名索引

参考図書 

日本のいちばん長い夏 (文春新書)

日本のいちばん長い夏 (文春新書)

 

 

聖断 昭和天皇と鈴木貫太郎 (PHP文庫)

聖断 昭和天皇と鈴木貫太郎 (PHP文庫)

 

 

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

 

 

 関連サイト

【自作再訪】半藤一利さん「日本のいちばん長い日」 歴史の「ウソ」常識で ...


https://www.sankei.com/life/news/140526/lif1405260021-n1.html 
戦争は始めるのは簡単だけど、終わりにするのは大変。この一言に尽きます。あの大戦争を止めるのは、一筋縄ではいかなかった。太平洋戦争で日本が降伏を最終決定した昭和…
 
 

ご聖断下る「日本のいちばん長い日」 - iRONNA


https://ironna.jp/theme/336 
iRONNA編集部 戦後70年 「五内為に裂く」。70年前のあの日、終戦詔勅を自ら読み上げられた昭和天皇は、この一節で語気が変わられたという。深い悲しみと嘆き。 ... そのとき誰もが涙した。ご聖断と終戦に揺れた「日本のいちばん長い日」とは何だったのか。
 
 

池上彰の戦争を考えるSP第10弾~「日本のいちばん長い日」がはじまった ...


https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2018/017720.html 
 › テレ東プラス › ビジネス
 
2018/08/18 - 迫り来る連合国軍。本土決戦か、降伏か...終戦に導いた当時の首相・鈴木貫太郎の直筆メモを発掘。「降伏は困る」「死中に活を」そこには緊迫のやりとりが記されていた。「日本のいちばん長い日」などで知られる…
 
 

『日本のいちばん長い日』――昭和天皇終戦の物語 / 片山杜秀×荻上チキ ...


https://synodos.jp/culture/14754 
2015/08/06 - 戦後70年の節目となる今夏、太平洋戦争の終結を控えた当時の閣僚たちを描いた、『日本のいちばん長い日』が公開される。鈴木内閣はいかに戦争を終わらせようとしたのか。終戦のおけるラジオの役割、「上から目線」の歴史を知る意義とは ...

 

 

錯覚の科学

    錯覚の科学

クリストファー・チャブリス

   +ダニエル・シモンズ

   [訳]木村 博江 文春文庫 

錯覚の科学 (文春文庫)

錯覚の科学 (文春文庫)

 

 

 本書は、色々な実例を挙げながら、人間がおちいる錯覚について詳細に解説しています。本書によれば、錯覚には7種類あるといいます。すなわち、注意、記憶、自信、知識、経験、原因、可能性です。いずれの事例も我々の思い込みをことごとく打ち砕く事例ばかりです。

 主な事例を挙げてみますと、①車を運転中に携帯電話を操作していても運転に支障はないという思い込みや、②普通の人は脳の潜在能力の10%しか使っていないという説、③サブリミナル効果は確かにあるという説――などが、次々に粉砕されていきます。
 とりわけ強い印象をもったのは、、④モーツァルトの音楽を聴くと頭がよくなるという、いわゆるモーツァルト効果が嘘だと証明されていることです。
 「モーツァルト効果に世間の関心が一気に高まったのは、1993年10月に、権威ある科学雑誌『ネイチャー』に、フランシス・ラウシャー、ゴードン・ショー、キャサリン・キイの研究報告が1ページにわたって掲載されたのがきっかけだった。標題は『音楽と空間認識能力』という、いたって穏やかなものだった。・・・彼(ショー)は音楽を聞くだけで脳の働きが活性化する――ただし、その音楽は適切なものにかぎる――という仮説を立てた。そしてモーツァルトが書いた曲は、『脳に内在する神経系言語ともっともよく響きあい』、脳をもっとも活性化させると考えた」。この仮説を実証するために行われた実験の化けの皮が剥がされていく過程は、実にスリリングです。人々がなぜモーツァルト効果を信じたのかの考察も興味深いものがあります
 ⑤脳トレーニングをすれば、呆けが防げる――という説がいかにいい加減なものかも明らかにされています。著者は、脳トレーニングよりも有酸素運動のような肉体を使うエクササイズのほうが脳に遥かに効果があることを示した上で、高齢者に毎週3日に1回、45分間のウォーキングを推奨しています。


 錯覚を防ぐため本書では、次のように提案します〜日常的な錯覚について知ること、自分の認知能力をトレーニングで鍛えること、そしてテクノロジーに期待すること。ただこれらいずれも根本的な解決にはなりません。そう言う意味では、本書は人間の持つ不合理さを見つめ直すよい機会を与えてくれます。

 内容紹介

 ハーバード大学の俊才たちが、最先端科学実験で次々に明らかにする、あなたの記憶のウソ、認知の歪み、理解の錯覚。

 本書では私たちに影響を与える日常的な六つの錯覚、注意力、記憶力、自信、知識、原因、可能性にまつわる錯覚を取り上げながら、人の感覚や知識がいかにあいまいで不十分なものか、具体例を挙げながら立証する。

 サブリミナル効果などというものは存在しない。いくらモーツァルトを聴いても、あなたの頭は良くならない。レイプ被害者は、なぜ別人を監獄送りにしたのか?「えひめ丸」を沈没させた潜水艦の艦長は、目では船が見えていたのに、脳が船を見ていなかった。ヒラリーはなぜありもしない戦場体験を語ったのか。脳トレを続けても、ボケは防止できない。―日常の錯覚が引き起す、記憶のウソや認知の歪みをハーバードの俊才が科学実験で徹底検証。脳科学の通説を覆す衝撃の書!

 原題は"The Invisible Gorilla"(見えないゴリラ)。2004年イグノーベル賞を受賞した心理実験「見えないゴリラ」を行った2人の心理学者による心理学ノンフィクション。

「見えないゴリラ」とは人が何かに熱中している際にはゴリラの着ぐるみが目の前にいても簡単に見逃してしまうことを示した心理実験。著者の2人はこの実験で大きな注目を浴び、イグノーベル賞を受賞した。

著者等紹介

チャブリス,クリストファー(Christopher Chabris)

心理学者。ニューヨーク・ユニオンカレッジ教授。1966年ニューヨーク生まれ。ハーバード大学にてコンピュータ・サイエンスを専攻。チェス王者たちの認知メカニズムの研究によりPh.D.取得(心理学)。ハーバード大学医学部等で人間の認知メカニズムや神経心理学の研究を重ねる。「見えないゴリラ」の実験は人間の認知メカニズムの陥穽を鋭くえぐり出し、心理学における最重要論文のひとつとなっている。『錯覚の科学』にてイグ・ノーベル賞受賞(2004年) 。

シモンズ,ダニエル(Daniel Simons)

心理学者。イリノイ大学教授。カールトン・カレッジにて認知科学を専攻後、1997年、コーネル大学にてPh.D.取得(心理学)。ハーバード大学医学部にて、人間の認識、記憶、意識の限界をテーマとした研究を重ねる。97年にハーバードでチャブリスと出会い、「見えないゴリラ」実験の共同研究者となる。イグ・ノーベル賞受賞(2004年)。2人の研究成果は、米国の人気ドラマ「CSI:科学捜査班」にもたびたび使われている 。

木村博江(きむら・ひろえ)
東京都生まれ。国際基督教大学卒。翻訳家。おもな訳書に『その科学が成功を決める』(リチャード・ワイズマン、文藝春秋)、『アンティキテラ  古代ギリシャのコンピュータ』(ジョー・マーチャント、文藝春秋)など。

目次

はじめに 思い込みと錯覚の世界へようこそ
実験1 えひめ丸はなぜ沈没したのか?―注意の錯覚
実験2 捏造された「ヒラリーの戦場体験」―記憶の錯覚
実験3 冤罪証言はこうして作られた―自信の錯覚
実験4 リーマンショックを招いた投資家の誤算―知識の錯覚
実験5 俗説、デマゴーグ、そして陰謀論―原因の錯覚
実験6 自己啓発サブリミナル効果のウソ―可能性の錯覚
おわりに 直感は信じられるのか?

参考図書

選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)

選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)

 

 

錯覚学-知覚の謎を解く (集英社新書)

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錯覚の科学 (放送大学教材)

錯覚の科学 (放送大学教材)

 

 

関連サイト

クリストファー・チャブリス&ダニエル・シモンズ 『錯覚の科学』|文藝春秋 ...


http://www.bunshun.co.jp/pick-up/sakkaku-kagaku/ 
The Invisible Gorilla and other ways our intuitions deceive usの日本語版『錯覚の科学』の特設サイトです.
 
 

『錯覚の科学』 解説 - HONZ


https://honz.jp/articles/-/2017 
2011/02/05 - 心理学や脳科学という学問は、物理学や数学などに比べると、どこか胡散臭く感じてしまう。理論が数学で表現できないという ... まさに、一部の心理学者や脳科学者の「錯覚」を揶揄するようでじつに愉快である。 このエピソードは本書のテーマ ...
 
 

直感的すぎる時代への処方箋 『錯覚の科学――あなたの脳が大ウソをつく ...


https://books.bunshun.jp/articles/-/3518 
2011/01/20 - 大学の研究室を運営していると、学生たちと「言った・言わない」でもめることは毎週のようにある。51歳という自分の年齢を考えると、学生の言い分のほうが原則正しいはずと仮定して、がまんして対応するように心…
 
 
 
 

宇宙飛行士は早く老ける?

    宇宙飛行士は早くける?

               重力と老化の意外な関係

     ジョーン・ヴァー二カス [訳]白崎修一

向井 千秋 / 日本宇宙フォーラム監修 朝日新聞社

宇宙飛行士は早く老ける?―重力と老化の意外な関係 (朝日選書)

宇宙飛行士は早く老ける?―重力と老化の意外な関係 (朝日選書)

 

 

 本書は、NASAの宇宙医学者から見た人の健康、特に重力が与える人体への影響について書かれています。本書は、原著が米国の読者を念頭に置いた内容になっていますので、日本語訳にあたっては、著者の許可を得て日本の読者を念頭に編集し直しています。また、宇宙飛行士の向井千秋さんのチェックも入っていて、とても読みやすくなってます。

 宇宙飛行士が無重量の環境に置かれたらどうなるのか?その影響は精神面では鬱病とか、肉体面では心臓、筋肉の退化、糖尿病とか、いろんな面にあらわれます。また、無重力下では脊髄間が延びて帰還後は数週間腰痛に悩まされるそうです。

 重力がかからない宇宙空間では、宇宙酔いや骨密度の減少など切実な問題になりますが、それは老化と同じという筆者の主張から、少しでも老化を抑えるための筋トレや食生活の改善を提案をしています。そのうえ、具体例も豊富に提示され、医学的な実験研究の成果も多数紹介されています。著者は、老化は人が重力の影響を避けようとすることから始まると主張しています。

 実用面でのアドバイスも、本書には多数含まれています。例えばタバコを吸う(宇宙飛行士には禁煙が義務)と、造骨細胞の働きに悪影響が生じ、骨折や骨粗しょう症の危険度が高まるとか、口笛吹きやガム噛みは重力の影響を受けやすい下顎骨の発育に効果があるなど、本書で知ることができます。その意味で、どなたにもおすすめできる健康に関する本でもあります。

内容紹介

 家に閉じ籠もって一日中ごろごろして過ごしたり、ちょっとした移動も歩かずに車を使ったり……まるで重力の恩恵を避けているような生活が、歳をとって辛い症状に悩まされる原因だった!

 無重力状態で宇宙飛行士の身体に起こる変化は、加齢による老化とあまりにも似ている。健康を保つために、重力が不可欠であることを明らかにした、元NASA生命科学部門責任者による、重力の力を借りて健やかな老いを迎えるための知恵。

 過酷な訓練に耐えた宇宙飛行士が宇宙から戻ってくると、その肉体に年老いた人と同じような兆候がみられるのはなぜなのだろう。

 無重力状態で宇宙飛行士の肉体に起こる変化は、老化の症状とあまりにも似ている。立っていても座っていても、歩いたり走ったりしていても、私たちを地面に引きつけている重力は、私たちの骨や筋肉や身体の感覚をいつも刺激して、良い状態に保つ働きをしているらしい。だから重力の影響を受けない宇宙空間では、宇宙飛行士は一時的に老化してしまうのだ。

 家に閉じ篭もってごろごろして過ごす、ちょっとした移動も歩かずに車を使う…まるで重力の恩恵を避けているような生活は、歳をとって辛い症状に悩まされる原因 ! 重力と身体の驚くべき関係を明らかにした。

著者等紹介

ヴァーニカス,ジョーン(Joan Vernikos,Ph.D.)
NASAライフサイエンス部門責任者。宇宙医学の開拓者として知られる 。「健康なボランティアに頭を少し低くした状態でベッドに横たわる姿勢を数週間続けてもらい、精神的・肉体的な変化を調べる」実験を考案し、重力と老化の驚くべき関係を発見した。
向井 千秋(むかい・ちあき)
宇宙飛行士。慶應義塾大学医学部卒業。1985年、日本で初めての宇宙飛行士に、毛利衛土井隆雄の両氏とともに選ばれる。1994年、スペースシャトル「コロンビア」号に搭乗して、初の宇宙飛行。1998年にはスペースシャトルディスカバリー」号に搭乗して、77歳の元宇宙飛行士で上院議員だったジョン・グレンとともに「無重力と老化」についての数々の実験を行う。ストラスブールの国際宇宙大学客員教授

(財)日本宇宙フォーラム(Japan Space Forum)

1994年、日本の宇宙開発を側面から支援するために設立された。
白崎 修一(しらさき・しゅういち)
医師。弘前大学医学部卒業。1999年、4回目の宇宙飛行士選考で最終まで残った8人の1人。札幌秀友会病院勤務。

目次

日本語版によせて 向井 千秋

序        ジョン・グレン

1 宇宙飛行士は本当に宇宙で歳をとるのでしょうか
2 骨にかかる力
3 筋力をつける
4 感覚、バランス、そして調和
5 なぜ、姿勢を変え続けることが大切なのでしょう
6 体内時計と重力
7 何を食べたらよいのでしょうか
むすび―重力と寿命

訳者あとがき   白崎 修一

参考図書

(097)NASA式 最強の健康法 (ポプラ新書)

(097)NASA式 最強の健康法 (ポプラ新書)

 

 

宇宙とからだ (医学教養新書)

宇宙とからだ (医学教養新書)

 

 

 

関連サイト

書評: 宇宙飛行士は早く老ける? 重力と老化の意外な関係 - アストロアーツ


https://www.astroarts.co.jp/hoshinavi/magazine/books/individual/4022599057-j.shtml 
ストレートなタイトルで、内容も至って科学的(医学的)なもの。1960年代初期からNASAで研究を続けている女性著者らしく、優しい語り口で好感が持てるが、内容はハードである。全編を通じてのキーワード“重力”が地球に生きる生命に如何に大きな影響を与えて ...
 
 

力刺激と代謝、宇宙飛行士と寝たきり老人の接点を分子生物学的に解明 ...


http://living-in-space.jp/public-research/2018-2019/A01-1/index.html 
NASA宇宙医学研究者ヴァーニカスが『宇宙飛行士は早く老ける?—重力と老化の意外な関係』(朝日選書)という書籍で詳述しているように、無重力下で宇宙飛行士に出現する症状は、地上で一般的な生活を送っている高齢者が抱える問題と類似点が多い。
 
 

宇宙では、人は老化の早回しを体験する。(米研究) : カラパイア


http://karapaia.com/archives/52157694.html 
 › 知る › 自然・廃墟・宇宙
 
2014/03/28 - 実年齢以上に体の衰えを感じた宇宙飛行士だが、地球に帰還すると、年齢相応のところにまで戻れるのだそうだ。いくつか戻らない ... 宇宙飛行士の筋肉も、無重力下ではほとんど使われることがないため同様の反応を見せる。そのため宇宙 ...

「靖国」という悩み

  昭和史の大河を往く1

靖国」という悩み

       中公文庫 保坂正康

 

 本書は、 感情論に陥りがちな靖国論の多い中で客観的に論理が構築されていて、そのための考証に必要な歴史的事実も写真と共に紹介されていています。靖国を考え、議論するうえでの優れた本であると思います。ちなみに、本書は、毎日新聞社刊『サンデー毎日』2006年7月2日号より10月15日号に連載(15回)が基になっています。

 靖国問題の本質とは一体何であろうか?著者は、現在の靖国問題の本質を「A級戦犯問題」と「遊就館の展示」の2点に絞って論じています。遊就館の展示物に取り付けられた解説の文章が 「まるで昭和10年代の考え方そのままである」という見方には 納得させられます。それらの本質が、著者はA級戦犯靖国神社に合祀した松平永芳宮司歴史観にあり、こういった歴史観を持つ人達の存在にあるという見方をします。

 松平永芳宮司歴史観を記した本文を引用しますと『九月二日にミズリー号での調印があり、占領行為が始まる。そして二十六年の九月八日にサンフランシスコで平和条約の調印がある。その発効は翌二十七年の四月二十八日、天長節の前日です。ですから、日本とアメリカその他が完全に戦闘状態をやめたのは、国際法上、二十七年四月二十八日だといっていい。その戦闘状態にあるとき行った東京裁判は軍事裁判であり、そこで処刑された人々は、戦闘状態のさ中に殺された。つまり、戦場で亡くなった方と、処刑された方は同じなんだと、そういう考えです』と記してあります。

  松平永芳宮司のこの考え方こそ、靖国神社へのA級戦犯合祀の中心に据えられていた思想でした。著者はこの考え方がなぜこれまで検証されこなかったのか不思議であり、合祀問題の核心はこの点にあるのではないか、述べてます。

 著者の意見に同意しようがしまいが、靖国問題に対して、賛意、否定を示す両者にぜひ読んでほしい本です。

内容紹介

 昭和史研究の第一人者が靖国問題の本質を、昭和天皇の怒りの真意を、あの戦争の意味を、渾身の取材と考察で説き起こす大反響必至の一冊。

 政治や外交の思惑がからみ、近年ますます複雑化する靖国問題の本質とは何か。歴代首相の発言と参拝、土台となる歴史解釈の違い、宮内庁長官のメモに残されたA級戦犯合祀に対する昭和天皇の思いなど、現在の状況を昭和史の枠組みで実証的に検証する。巻末に半藤一利氏との対談「昭和史を再考する」収録。

著者紹介

1939年12月、札幌市生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。評論家、ノンフイクション作家。出版社勤務を経て著述活動に入る。主に近代史(特に昭和史)の事件、事象、人物に題材を求め、延べ四千人の人々に開き書きを行い、ノンフィクション、評論、評伝などの作品のほか、社会的観点からの医学、医療に関する作品を発表している。個人誌『昭和史講座』を主宰。2004年、菊池寛賞受賞。2017年『ナショナリズムの昭和』で和辻哲郎文化賞を受賞。『陸軍省軍務局と日米開戦』『あの戦争は何だったのか』『昭和史の大河を往く』シリーズなど著書多数。

目次

靖国」という悩み
靖国問題」の本質とは何か
靖国」が発するメッセージ
昭和天皇の「靖国」への思い
遊就館の展示物が示す歴史観
「戦後」が完全に欠落した場所
古賀誠日本遺族会会長の「靖国」への思い
千鳥ヶ淵は国立追悼施設になり得るか
靖国」と「千鳥ヶ淵」を結ぶ地下水脈
八月十五日の「靖国鎮霊社の謎
慰霊・哀悼の美名の下での政治運動
謀略史観と歪んだ歴史認識で説く「この国」
遊就館歴史認識が、外部と共鳴し運動化する時
あの戦争はアジア諸国の解放のためだったのか
富田メモ”から読み解く昭和天皇の「靖国」への怒り
問題は何一つ解決せず、また八月十五日は来る
靖国論―小泉史観の大いなる過ち
靖国神社A級戦犯
あとがきにかえて―靖国神社をこの社会でどのように位置づけるべきか

参考図書

戦争を知らない人のための「靖国問題」 (文春新書)

戦争を知らない人のための「靖国問題」 (文春新書)

 

 

靖国神社

靖国神社

 

 

靖国神社が消える日

靖国神社が消える日

 

 関連サイト

2014/08/13 - 毎年8月15日の終戦記念日になると、首相や閣僚の靖国神社参拝問題が大きくクロースアップされる。そのたびに、中国、韓国などが厳しい批判や反発を繰り返し、関係が冷却化している。安倍晋三首相は2013年12月26日に靖国神社を参拝 ...
 
 

橋下徹靖国神社参拝よりも大事なこと」 | プレジデントオンライン


https://president.jp/articles/-/26004 
 › 政治・社会
 
2018/08/22 - 終戦記念日を迎えるたびに靖国神社への閣僚の参拝問題が取りざたされるが、一方であまり知られていない事実がある。全国に80ほどある旧陸軍墓地が政府や自治体から放置され、荒廃一歩手前だという。ここに光を当て、国立の追悼施設 ...
 
 

靖国神社参拝論争の運命を握る「ある民間人」とは誰か | プレジデント ...


https://president.jp/articles/-/16133 
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2015/09/09 - 国が戦死した兵士の慰霊をするのは、世界的に見て普通のことなのに、なぜ外国は総理の靖国参拝を問題視するのか、疑問に思う方も多いだろう。 ... 当初は、戊辰戦争の官軍の戦死者を祀る神社だった。10年後、東京招魂社は神社の格を上げるという意図のもとに「靖国神社」と改称される。 ... みなさまのビジネス人生をより豊かなものにするために必要な情報をタイムリーにお届けし、職場の悩みを解決し、理想的な ...