読書日記

お薦めの本を紹介します

社会を生き抜くための1冊

14歳からの社会学

  これからの社会を生きる君に

 宮台 真司  ちくま文庫  

14歳からの社会学―これからの社会を生きる君に (ちくま文庫)
 

 内容紹介

学校じゃ学べない「社会の本当」。読みやすくて、深い。これからの社会を生きるための教科書。

「これからの社会をどう生きればいいのか」―子どもたちも大人も不安を抱えている。そこで「社会を分析する専門家」である著者が、この社会の「本当のこと」を伝え、いかに生きるべきか、という問題に正面から向き合った。なぜ社会に「ルール」があるのか、「恋愛」と「性」、「仕事」と「生活」、「生」と「死」等の話題を、わかりやすく語った。子どもも親も、いっしょに楽しんでほしい1冊です。重松清氏、大道珠貴氏との対談と、ブックガイドを新たに附す。

著者紹介

宮台 真司(みやだい・しんじ)

社会学者。1959年仙台市生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士。首都大学東京教授。社会システム理論専攻。著書に『終わりなき日常を生きろ』『増補 サブカルチャー神話解体』『人生の教科書[よのなかのルール]』『挑発する知』『14歳からの社会学』(以上、ちくま文庫)、『オタク的想像力のリミット』(監修・筑摩書房)、『日本の難点』(幻冬舎新書)、『「絶望の時代」の希望の恋愛学』(KADOKAWA)、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(幻冬舎)等多数。

目次

まえがき  これからの社会を生きる君に
1. 【自分】と【他人】 …「みんな仲よし」じゃ生きられない
2. 【社会】と【ルール】 …「決まりごと」ってなんであるんだ?
3. 【こころ】と【からだ】 …「恋愛」と「性」について考えよう
4. 【理想】と【現実】 …君が将来就く「仕事」と「生活」について
5. 【本物】と【ニセ物】 …「本物」と「ニセ物」を見わける力をつける
6. 【生】と【死】 …「死」ってどういうこと?「生きる」って?
7. 【自由】への挑戦 …本当の「自由」は手に入るか?
8. BOOK&MOVIEガイド …SF作品を「社会学」する
あとがき  いま【世界】にたたずんでいるかもしれない君に

用語集

 

 

地球や生命の進化と天体衝突の関係

  天体衝突

松井 孝典 講談社

 内容紹介

6550万年前、直径10~15kmの小惑星が、地表に対して約30度で、南南東の方向から地球に衝突した。衝突速度は秒速約20kmと推定されている。衝突地点周辺では時速1000kmを超える爆風が吹き、衝突の瞬間に発生する蒸気雲は1万度を超えた。この衝突によって引き起こされた地震マグニチュード11以上と推定され、300mに達する津波が起こった。巻き上げられた塵が太陽光を遮り、「衝突の冬」が始まった。


1万度を超える蒸気雲、マグニチュード11以上の地震、300mの津波酸性雨、そして「衝突の冬」が恐竜を滅ぼした。
地球と生命。どちらも、日々起こる小さな変化の、長い間の積み重ねによって進化してきたと考えられてきた。これまでは、その方が「科学的」に思われたからだ。しかし、現実はまったく違っていた。
地球と生命は、「天体衝突」という突発的な大事件によって、劇的に変化してきたことが分かったのだ。 恐竜の絶滅も、地球が何度も経験してきた天体衝突による大絶滅の一つに過ぎない。
そして、今後も大きな天体衝突が、十分起こりうると考えられている。

 

かつて中国に杞という国があった。周代の諸侯国の一つである。杞憂とは、その国の人が、天地が崩れて落ちるのを憂えた、という故事に基づく言葉である。列子という戦国時代の人の言葉と伝えられる。その意味するところは、将来のことについてあれこれ無用の心配をする、ということである。

これと似た話はイギリスの童話にもある。チキンリトルという動物の話である。頭にどんぐりが落ちてきたのを誤解して、「天が落ちる、天が落ちる」と叫んで駆け回ったという話である。

これらの話の前提とするところは、天地が崩れるなどということは、ありえない、ということである。ありえないことを憂えるということは、ばかばかしい、ということになる。天地が崩れるという現象を、今風に考えれば、天体衝突である。天体衝突という現象が、文明に影響を及ぼすような自然災害の一つだと思っている人はほとんどいないだろう。したがって、杞憂は、一般の人々の間では、今でも意味をもつ言葉である。

しかし、1970年代以降、地球史や生命史の研究者の間では、杞憂はそれまでの意味を失った。地球史や生命史が、天体衝突という、まさに天地が一瞬にして崩れる自然現象に彩られていることが明らかにされたからである。月が原始地球へのジャイアント・インパクトの結果生まれたとか、後期重爆撃期と呼ばれる直径100㎞近い天体の激しい衝突の時期が40億年くらい前まで続いたとか、今から6550万年前の恐竜をはじめとする生物の大絶滅は直径10㎞ほどの小惑星の衝突によるとか、の事実が明らかにされている。

文明に関しては今もって「杞憂」は、杞憂かもしれない。地球史や生命史における、上のような事実は知られていないからである。しかし、2013年2月15日のチェリャビンスク火球を契機に、「杞憂」が杞憂ではないと感じる人たちも増えている。実際、1908年6月30日に、シベリア・ツングースカで起きた火球の爆発が、東京など大都会の上空で起きるとすれば、1000万人を超える死傷者が出てもおかしくはない。それは単にこれまでの文明史で、そのような被害が報告されていないというだけのことで、天体衝突が現在の人間圏に起これば、それは文明の存亡にかかわる大変な被害をもたらす現象なのである。このたび、これらのことに関し、講談社ブルーバックスより天体衝突を上梓した。

なお、ツングースカ爆発というのは、60m位の大きさの小惑星が超高速で大気圏に突入し、大気中で爆発した現象である。その爆発のエネルギーはTNT火薬換算で、少なくとも5~15メガトンと推定されている。

「杞憂」が杞憂でないことは、地球史や生命史において、その歴史観が、斉一観的漸進説から激変説へと、パラダイムシフトしたことを意味する。それは、現在生起する自然現象を基に過去を考える(これが斉一観的漸進説の意味)際、現在という時間スケールをより長くとるということである。例えば、文明史に関しても、現在を1万年とか10万年とかという時間スケールで考えることである。

そのように考えると、彗星の出現と分裂、その破片の地球への衝突という現象は、神話や聖書などの古文書に記されている表現と奇妙に符合する。それはまた、仮想的動物である龍との関わりも指摘できる。世界中の神話あるいは伝承に、火を吹きながら天空をまたにかけて駆け巡る龍の話が登場する。中国の伝承では、龍は普通、小さな水蛇とか、トカゲの形で孵化し、その形を大きく変えるといわれる。水蛇は500年かけてキャオに変わり、キャオは1000年でラングに、ラングは500年たつとキオラング(角のある龍)に、そしてさらに1000年たつとユインラン(翼のある龍)になる、というのである。

これは、天に出現した短周期彗星の進化の様子を記述したように解釈できる。太陽から遠くにある時は、かすかに小さく見え、近づくにつれ、その見える姿を大きく変えるさまを表しているのではないだろうか。天空における位置も、太陽との相対的大きさも明るさも、日ごとに変わり、さらにその分裂や、その後の破片の地球への衝突や、流星雨などの現象を想像してみるとよい。

神話時代の人々には、それは、天空における神々の争い、あるいは神すなわち英雄と龍との争いとして見えたと思えなくもない。パエトン神話とか、古代ギリシャアポロン対ピュトン、テュポン対ゼウスという戦いの神話を思い出してほしい。それを、天空における現象の神話的表現と解釈するのは、それほど荒唐無稽な推論とは思えない。

(まつい・たかふみ 東京大学名誉教授)

著者紹介

松井 孝典(まつい・たかふみ)

1946年静岡県に生まれる。1970年東京大学理学部地球物理学科卒業。現在、東京大学名誉教授、千葉工業大学惑星探査研究センター所長、理学博士。専門は比較惑星学、アストロバイオロジー。地球を1つのシステムとしてとらえ、環境・文明など広い視点から研究を進めている。著書には、『スリランカの赤い雨』(角川文芸出版)、『生命はどこから来たのか?』(文春新書)など多数。

目次

まえがき 斉一説から激変説へ

第1章 2013・2・15

    ―― ロシアに落ちた隕石

第2章 地球を直撃する天体の衝突頻度

第3章 文明誕生以来記録に残る最大の天体衝突

     ――ツングースカ爆発

第4章 クレーターの科学

第5章 天体衝突と地球史

第6章 激変説と斉一説

第7章 恐竜を絶滅させた天体衝突

第8章 文明史における天体衝突

あとがき

付録

さくいん

関連サイト

地球誕生の謎に迫る 松井 孝典 氏 - こだわりアカデミー


 
 
 

 
 

 

 

 

33点の絵画から読み解く、私たちのほんとうの姿

「怖い絵」で人間を読む

 中野 京子  NHK出版 生活人新書

「怖い絵」で人間を読む 生活人新書

「怖い絵」で人間を読む 生活人新書

 

 内容紹介

33点の絵画(オールカラー)から読み解く、私たちのほんとうの姿。名画は語る。人間って、怖い……。
名匠ベラスケスの手による、一見かわいらしい王子の肖像画。しかし、その絵が生まれた“時代の眼”で見ていくと、人間心理の奥底に眠る「恐怖」の側面が浮かび上がる。悪意、呪縛、嫉妬、猜疑、傲慢、憤怒、淫欲、そして狂気……。カラー掲載の名画33点から見えてくる人間の本性とは??本商品は、カラーデバイスに最適化された構成となっています。 

出版社からのコメント

編集担当者より
本書は、好評を博したNHK教育番組「知る楽 探究この世界」2010年2~3月のテキスト『「怖い絵」で人間を読む』をもとに加筆・再編集したもので、「絵の視覚的恐怖」をより発展させた、悪意・嫉妬・猜疑・憤怒・傲慢・淫欲・狂気といった「人間そのものの持つ怖さ」に重点を置いています。

ルネサンスから印象派までの西洋名画33点をカラーで掲載し、それを軸に、引き出し線を用いた著者自身の手からなる詳細な図解解説を施すことで、西洋名画に秘められた「人間の怖さ」を解き明かす、興味深い一書となっています。
 
スペインの名匠ベラスケスによる晩年の傑作『フェリペ・プロスペロ王子』をはじめ、 ゴヤの『我が子を喰らうサトゥルヌス』やレーピンの『イワン雷帝とその息子』など、 その絵が描かれた当時の西洋社会の歴史的背景、画家や注文主の思惑をあばくことで、それぞれの絵画の裏に巧妙に隠された「怖さ」のシンボルやメタファーが忽然と浮かび上がってきます。

ベックリンの『死の島』は全5点のヴァージョンを比較、グリューネヴァルト『イーゼンハイムの祭壇画』は解体部分図の全てに解説を記すなど、番組やテキスト時の内容以上に、よりたくさんの情報が本書には盛り込まれています。また、カラー図版が豊富なことで、美術評論書としてだけでなく、いわゆるビジュアルブックとしても楽しむことができます。

著者が提唱する絵画鑑賞法(①本文で絵が描かれた時代背景を まず“読み”こみ、②その基礎知識をつけたあとで図解入りの絵を“見る”)を、博物館に行くこともなく、高い図鑑を買うこともなくして実践できる贅沢な一書となっています。
 

著者紹介

中野 京子(なかの・きょうこ)
北海道生まれ。早稲田大学講師。専門はドイツ文学・西洋文化史。著書に「名画の謎」シリーズ(文藝春秋)、「怖い絵」シリーズ(角川文庫)、「名画で読み解く 王家12の物語」シリーズ(光文社新書)、「印象派で近代を読む」(NHK新書)など多数。連載に、日経新聞夕刊「プロムナード」(木曜)、北海道&東京新聞夕刊「橋をめぐる物語」など。
 

目次

はじめに
運命の章―ベラスケス『フェリペ・プロスペロ王子』
呪縛の章―ヴィンターハルター『エリザベート皇后』
憎悪の章―ダヴィッド『マリー・アントワネット最後の肖像』
狂気の章―ゴヤ『我が子を喰らうサトゥルヌス』
喪失の章―ベックリン『死の島』
憤怒の章―レーピン『イワン雷帝とその息子』
凌辱の章―シーレ『死と乙女』
救済の章―グリューネヴァルト『イーゼンハイムの祭壇画』
関係画家年表
あとがき
 

 参考図書 

探究この世界 2010年2-3月 (NHK知る楽/月)

探究この世界 2010年2-3月 (NHK知る楽/月)

 

 関連サイト

business.nikkei.com

 
 
 

なぜネアンデルタール人は絶滅し、なぜヒトは生き残れたのか?

そして最後にヒトが残った

ネアンデルタール人と私たちの50万年史

クライブ・フィンレイン [訳]上原 直子

  [解説]近藤 修   白揚舎 

そして最後にヒトが残った―ネアンデルタール人と私たちの50万年史

そして最後にヒトが残った―ネアンデルタール人と私たちの50万年史

 

 内容紹介

なぜ彼らは滅び、私たちが生き残ったのか?

地球上にはこれまで20種を越える人類が現れ、 そして消えていきましたが、 なかでも大きな成功を収めた種が2つあります。

……私たち人間とネアンデルタール人です。 

ネアンデルタール人は、人間よりも逞しい身体と大きな脳をもち、 約30万年にわたって地上に君臨しました。 しかし今から3万年前、謎の理由により 突如として姿を消してしまいます。 

古人類学の第一人者による本書は、 その滅び去ったもうひとつの人類にスポットをあて、 私たちと同等の能力をもった彼らが、 どのように繁栄を勝ち取り、やがて絶滅していったかを、 気候変動、脳科学、遺伝学などの 数々の新しい知見を駆使して解き明かしていきます。 

なぜ私たちだけが生き延びることができたのか? 
その謎の答えをさがしに、壮大な人類史の旅に出てみませんか。 
(解説:近藤修)

 

 ネアンデルタール人と聞くだけで心が動かされるのはなぜだろう。たぶん気づかないうちに想像してしまうのだ。我々の他に高い知能をもつ人類が生きていた、その時代の、その風景のことを。
 本書は千万年前に始まる人類の歴史を包括的にたどったもので、特にネアンデルタール人の絶滅と現生人類の拡散に焦点が絞られている。これまではネアンデルタール人が絶滅したのは現生人類の干渉や侵略を受けたためだと考えられがちだったが、しかし著者によると、それは我々が知性や情緒において彼らに勝っていたという固定観念の裏返しにすぎず、さほど根拠のある話ではないらしい。そのかわり著者が用いたのが気候変動と環境変化というより大きなダイナミズムだ。
 森林に暮らしていたネアンデルタール人は筋骨を発達させ、大型動物を狩るのに適した体型になっていった。ところが当時の地球は寒冷乾燥化が進み、平原が広がり始め、彼らの居住域である森林が狭くなっていった。しかしその変化が逆に現生人類にはプラスに作用する。我々の体はしなやかで持久力に富んでいたため、平原での狩猟にも対応できたという。
 著者の主張は明快だ。つまりある生物種が生き残れるかどうかは適正な時に適正な場所にいたかどうかにかかっている。その意味でネアンデルタール人は誕生の時点で絶滅を宣告されていたようなもので不運だった。しかし考えてみると現生人類が身の程もわきまえず現在の地球で支配者然としていられるのも、単に運がよかったからともいえる。状況によっては今頃、筋骨が逞(たくま)しく脳容量の大きな人たちが、もう少し節度ある文明を築いていたかもしれないのだ。
 気になるのは両者の間に接点があったのかどうかだ。現生人類が登場した時点ですでにネアンデルタール人は後退を余儀なくされていたのだから、大きな接触はなかったというのが著者の見方だ。だが巻末の解説によると、両者の間には遺伝的変異が共有されていることが最新のゲノム研究から明らかになっており、交雑していた可能性が高いらしい。
 交雑! つまり我々の体には、ほんの少しネアンデルタール人の血が流れているのだ。思い浮かぶではないか。広い平原のどこかで我々は自分たちとは異なる身体をした人々を遠くで見かけていたのだ。その時、お互いに何を思ったのだろう。危険を感じて森の中に隠れたのか。遠巻きに見つめただけか。それとも何か友好的なやり取りがあったのだろうか。
 地球には我々以外に複数の人類が暮らす多様な世界が広がっていた。そこに想像力の翼がはばたくだけでも一読の価値はある。

(評者:角幡唯介 / 朝⽇新聞掲載)

著者紹介

クライブ・フィンレイン

1955年生まれ。ジブラルタル博物館館長、トロント大学客員教授

長年にわたってジブラルタルにあるゴーラム洞窟の調査を続けているネアンデルタール人研究の第一人者。主な著書にNeanderthals and Modern Humans: An Ecological and Evolutionary Perspectiveなどがある。

目次

はじめに

プロローグ 気候が歴史の流れを変えたとき 

1 絶滅への道は善意で敷きつめられている

2 人はかつて孤独ではなかった

3 失敗した実験——中東の早期現生人類

4 一番よく知っていることに忠実であれ

5 適切な時に適切な場所にいること

6 運命のさじ加減——ヨーロッパの石器文化

7 ヨーロッパの中のアフリカ——最後のネアンデルタール人

8 小さな一歩——ユーラシアの現生人類

9 永遠の日和見主義者——加速する世界進出

10 ゲームの駒——農耕と自己家畜化 

エピローグ 最後に誰が残るのか? 

解説:近藤修

謝辞 / 原注 / 索引

 

 

 

私たちが食べている「たんぱく質」は、体の中でどう変化し、どうはたらくのか?

   たんぱく質入門

どう作られ、どうはたらくのか

         武村 政春 講談社 

 内容紹介

私たちが食べている「たんぱく質」は、体の中でどう変化し、どうはたらくのか? 「たんぱく質」は生物にとって最も重要な物質である。だからこそ私たちは毎日「たんぱく質」を食べるのだが、それは体内でどう分解されて、どう肉体に変化していくのだろうか? 未解明なものも多いこの不思議な物質について、作られ方から構造、性質、遺伝や病気までわかりやすく解説。栄養学と生化学の両面からアプローチした新しい入門書。

 

筋肉、爪、髪の毛、皮膚から唾液に至るまで人の体はたくさんの種類のタンパク質でできている。さらにインフルエンザウイルスをやっつけるのも、食べ物を消化するのもタンパク質であり、人はほとんどタンパク質の塊といってもいい。その一方で、人の体にどれだけの種類のタンパク質があり、それぞれがどういう働きをしているのか完全にはわかっていない。

タンパク質が初めて発見されてから2世紀。生物教育教材や生徒実験の開発研究を専門とする大学准教授が、未解明な部分も多いこの生体・化学物質について栄養学と生化学の両面からアプローチし、作られ方から構造、性質、遺伝や病気まで、不思議な世界をわかりやすく解説する。


著者紹介

武村政春(たけむら・まさはる)

1969年、三重県津市生まれ。1998年、名古屋大学大学院医学研究科修了。医学博士。名古屋大学助手等を経て、現在、東京理科大学理学部第一部教授。専門は、巨大ウイルス学、生物教育学、分子生物学、細胞進化学。著書に『DNA複製の謎に迫る』『生命のセントラルドグマ』『たんぱく質入門』『新しいウイルス入門』『巨大ウイルスと第4のドメイン』(いずれも講談社ブルーバックス)のほか、『レプリカ~文化と進化の複製博物館』(工作舎)、『DNAの複製と変容』(新思索社)、『ベーシック生物学』(裳華房)、『マンガでわかる生化学』(オーム社)など多数。最新刊は生物はウイルスが進化させた』(講談社ブルーバックス)。趣味は書物の蒐集、読書、ピアノ、落語、妖怪など。

目次

はじめに

第1章 たんぱく質の性質―生卵をフライパンの上で焼くとなぜ目玉焼きになるのだろうか(栄養素としてのたんぱく質;肉を食べることの意味 ほか)
第2章 たんぱく質の作られ方ボディビルダーの生活はたんぱく質の生産と一蓮托生である(体を作り上げるたんぱく質;栄養素としてのたんぱく質から体を作るたんぱく質へ ほか)
第3章 たんぱく質のはたらき―魚を食べる魚がいるのなら、たんぱく質を分解するたんぱく質もいる(たんぱく質たんぱく質を分解する;体のはたらきを維持するたんぱく質 ほか)
第4章 たんぱく質の異常と病気―よくも悪くも、たんぱく質はいろいろな場所で存在感を発揮している(がん細胞におけるたんぱく質の異常な振る舞い;ちょっとした傷が原因で―たんぱく質の異常と病気 ほか)
第5章 Q&A 身近なたんぱく質への疑問―最新の分子生物学生命科学でも、たんぱく質は常に最先端をゆく(○○遺伝子が作りだす「たんぱく質」Q&A―人間の性質にかかわるたんぱく質;人間生活の中での「たんぱく質」Q&A―食品のたんぱく質 ほか)

コラム あ!見たことある!~身の回りのものによく似ているたんぱく質

おわりに

参考図書

さくいん

 

 

 

 

 

平らかに成る時代

   平成史

佐藤 優 片山 杜秀  小学館

平成史

平成史

 

 内容紹介

平成の謎解き」はこの一冊で十分! 

福島原発事故(11年)の予兆は、JCO臨界事故(99年)にあり。
日本の「右傾化」は、PKO協力法(92年)から始まった。
バブル崩壊オウム真理教小泉劇場、安倍一強ほか、
あらゆる事件は、すべてが裏でつながっていた--。

同時代に生きる作家・佐藤優氏と慶應大教授・片山杜秀氏が政治、経済、事件、文化を縦横無尽に語り尽くす。

【本書内容】
モスクワから見た狂騒ニッポン/バブル崩壊でファミレス進化
宮崎勤事件と仮想現実/麻原彰晃作曲の大交響曲
神の手とSTAP細胞/小泉訪朝は失敗
ホリエモンは何者?/血の五輪/「逃げ恥」と冬彦さん
朝日新聞と旧陸軍の共通点/安倍談話は「戦後レジーム」追認
親子二代で完結させた天皇人間宣言
ローカルルール消滅と企業不祥事・・・

■平成を読み解くブック&シネマリストも収録

ユダヤ教に伝わるカバラの知恵という論理がある。光が収められた壺がある。だが時間が経つと壺にひびが入る。そこで新しい壺を用意する必要がある。入れ替えに失敗すると光は二度と元に戻らない。ここでいう光とは、日本固有の文化であり、国体であり、あるいは天皇なのかもしれない――佐藤優

平成は、それなりに生きてゆくにはとりあえず充分という極相に達して「坂の上の雲」ならぬ「坂の上の平原」といえる。もっと成り上がりたいという気持ちはないが、墜ちることへの恐怖は強い――片山杜秀

著者紹介

佐藤 優(さとう・まさる)

1960年、東京都生まれ。1985年、同志社大学大学院神学研究科修了の後、外務省入省。在英日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館などを経て、外務本省国際情報局分析第一課に勤務。2002年5月、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕。2005年2月執行猶予付き有罪判決を受けた。主な著書に『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』(毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(新潮ドキュメント賞大宅賞)など。

片山 杜秀(かたやま・もりひで)

1963年、宮城県生まれ。思想史研究者。慶應義塾大学法学部教授。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。専攻は近代政治思想史、政治文化論。音楽評論家としても定評がある。著書に『音盤考現学』『音盤博物誌』(この2冊で吉田秀和賞、サントリー学芸賞)、『未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命』(司馬遼太郎賞)など。

 

目次

はじめに

第一章 バブル崩壊55年体制の終焉  
平成元年―6年(1989年―1994年)

第二章 オウム真理教がいざなう
千年に一度の大世紀末 51
平成7年―11年(1995年―1999年)

第三章 小泉劇場、熱狂の果てに 
平成12年―17年(2000年―2005年)

第四章 「美しい国」に住む
絶望のワーキングプアたち 
平成18年―20年(2006年―2008年)

第五章  「3.11」は日本人を変えたのか 
平成21年―24年(2009年―2012年)

第六章 帰ってきた安倍晋三
そして戦後70年 
平成25年―27年(2013年―2015年)

第七章 天皇は何と戦っていたのか 
平成28年平成31年(2016年―2019年)

おわりに

ブックリスト50
シネマ&ドラマリスト30 

 

「王統」から人類の歩みを追う新しい世界史!

「王室」で読み解く世界史

    宇山 卓栄  日本実業出版社

「王室」で読み解く世界史

「王室」で読み解く世界史

 

 内容紹介

「王室」がわかると世界がわかる! 

本書は現存する27の王室だけでなく、中国やロシアなど、古今の断絶した王室も解説し、世界各地の国の成り立ちから国民性、現代の複雑な世界情勢を読み解きます。なぜイギリス王室は残り、フランス王室は途絶えたのか。なぜ日本の皇室だけが“万世系"を守れたのか──。この本一冊で、全世界の王室の過去と現在がスッキリわかります! 

著者紹介

宇山 卓栄(うやま・たくえい)

1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務め、著作家。テレビ、ラジオ、 雑誌、ネットなど各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説。近著に 『朝鮮属国史---中国が支配した2000年』(扶桑社新書)、『民族で読み解く世界史』、『王室で読み解く世界史』(以上、日本実業出版社)など、その他著書多数。

目次

はじめに

第1部 世界の王室を理解するために
Chapter1 「王」を理解しない人は無教養で悲惨である
Chapter2 なぜ、日本皇室だけが万世一系なのか

第2部 ヨーロッパの君主たち
Chapter3 王と皇帝、「似たようなもの」ではない!
Chapter4 いまでも残っている王室は誕生の背景から違う
Chapter5 「影の君主」、教皇とは何か

第3部 イギリス、フランス、オランダ
Chapter6 イギリス王室の血統をさかのぼる
Chapter7 なぜイギリス王室は残り、フランス王室は消えたのか
Chapter8 『夜警』の国オランダはいつ王国になったのか

第4部 スペイン、ベルギー、ドイツなど
Chapter9 スペイン王室は太陽王ルイ14世の子孫
Chapter10 イギリスの都合で生まれたベルギー王室
Chapter11 王室の熾烈な生き残り競争、ドイツ・イタリア

第5部 北ヨーロッパ、東ヨーロッパ
Chapter12 意外な人が王室の祖、北欧王室のルーツ
Chapter13 ロシアに受け継がれる皇帝専制主義のDNA
Chapter14 東欧・南欧、ヨーロッパの複合民族王国

第6部 中国
Chapter15 孟子は「君主を変えられる」と言った
Chapter16 なぜ中国は皇室を残さなかったのか

第7部 朝鮮
Chapter17 日本は朝鮮王朝を終わらせる汚れ役をさせられた
Chapter18 切っても切れない朝鮮王室と日本の縁

第8部 東南アジア、インド・中央アジア
Chapter19 資産保有ランキングの1位・2位は東南アジア王室
Chapter20 ティムール帝国ムガル帝国はなぜ、「帝国」なのか

第9部 中東
Chapter21 民主化で揺れるアラビア半島の君主たち
Chapter22 ムハンマドの末裔がつくった現代のアラブ王国
Chapter23 スルタンやシャーはなぜ、消えたのか

第10部 アフリカ、アメリ
Chapter24 なぜ、アフリカには3つの王国しか残らなかったのか
Chapter25 なぜ、アメリカは王を持たなかったのか

おわりに

参考文献