読書案内

お薦めの本を紹介します

楽しすぎる人類史! 『こども サピエンス史 生命の始まりからAIまで』

  こども 

サピエンス史 

生命の始まりからAIまで

(著)ベングト=エリック・エングホルム

(絵)ヨンナ・ビョルンシエーナ

(訳)久山葉子

こどもサピエンス史 生命の始まりからAIまで

本書は、著者が、ユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・サピエンス全史』を読んで感銘し、子供向けに分かりやすく描かれたサピエンス史です。

本書では、人類の歴史を、簡易な言葉で、広範囲な視点で描かれています。著者は、ヨーロッパのスウェーデンの方なので、欧米人の視点で人類の歴史を描いてると思いました。

ホモ・サピエンスが今、生き残っているのは、他のヒトや動物たちを滅ぼしてきたからです。本書では、その過程を、簡易な文章と魅力的なイラストで分かりやすく描かれてます。

農耕や宗教や貨幣や政治などが、なぜ生まれたのかを、それが人類にもたらした影響などが、学校だといくつかの科目に分けて習います。しかし、本書では、その内容が一冊に詰まっています。コンパクトにまとめられているからこそ、人類の歴史の大きな流れを把握しやすいです。大人でも読んで楽しい人類史が描かれてます。

本書を読んでから、ユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・サピエンス全史』を読むと、人類史に対する考える方が深まると思います。

 

kazamori.hatenadiary.jp

 

 

出版社の商品紹介

教育大国スウェーデン発、こどもにもわかる楽しい『サピエンス全史』と話題のベストセラー!

「賢い人」という意味の「ホモ・サピエンス」は、どのようにしてこの世界を作ってきたのだろう? 
二本足で立ち上がり、頭がよくなって、作物を育て、文字やお金を発明して、ものを売り買いするようになっただけじゃない。
地球をわがもの顔に使ったり、先住民族を滅亡させたり、ひどいこともしてきた。
人類の長い歴史をふり返ってみれば、未来への道も見えてくる。
オールカラーのイラストで、楽しく学べるはじめての人類史。
いまなぜSDGsが必要なのかが、すんなりわかる。
小学校高学年以上で習う漢字にはルビつきで、朝読にも最適。
『サピエンス全史』を読破できなかったおとなにもおすすめです。

(こどもサピエンス史 生命の始まりからAIまで | NHK出版)

著者等紹介

著者

ベングト=エリック・エングホルム
1959年生まれ。作家。おもに子ども向けの科学書を執筆。
『コウモリ』、『鼻水』、『血』、『歯』、『シラミ』(いずれも未邦訳)など。
スウェーデンの「子どもが選んだ本大賞」も受賞している。
イラストレーターのヨンナ・ビョルンシェーナとの共同執筆は本書で3冊めとなる。

ヨンナ・ビョルンシェーナ
絵本作家。1983年生まれ。イラストレーター、児童文学・絵本作家。
本書では挿絵のみ担当。日本でも「おとうとうさぎシリーズ」(クレヨンハウス)6冊が刊行されている。

久山 葉子
翻訳家。エッセイスト。理想の子育て環境を求めて、2010年に家族でスウェーデンに移住。現在(2021年)小学6年生になった娘を通じてスウェーデンの保育園や小学校の教育を体験。2011年から高校で第二外国語としての日本語を教え、スウェーデンの教育現場の現状を様々なメディアで紹介している。ストックホルム大学で高校教員免許を取得中。おもな翻訳書にアンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)、トーベ・ヤンソン『メッセージ』(フィルムアート社)、レイフ・GW・ペーション『許されざる者』(創元推理文庫)、著書に『スウェーデンの保育園に待機児童はいない』(東京創元社)などがある。

目次

長~い時間を感じてみよう/進化と革命/ぼくたちはひとつの種/

頭の中の大革命
木から下りてみた/手先が器用に/かしこい脳、重い頭/ヒトと動物のちがい/進化が助けてくれた/みんなでいっしょに/火と炎/名前をつける/ミニ人間/なんでも食べる/世界へ/脳の力/とつぜんそうなった!/ぼくたちが王さまだ!/だいじなうわさ話/考える力/敵か味方か/原始人?/たいへんなことに!/親せきなのにひどい!/精霊/想像力と芸術/遊ぶのが大好き/神さまの登場/お墓が手がかり/言葉/たくさんの言語/交換したもの勝ち/放浪は続く/物語/つくりごと/いろいろな文化/ものが増えた/知識採集民/仕事時間と休み時間/よく食べ、よく動く/雑学博士から専門家へ 

農耕の始まり
農業を始めた人類/わあ、なるほど!/種をまき、家をつくる/いっしょうけんめい働いた/問題が増えた/いとしのわが家/農耕から文明へ/食べものを欲しがるたくさんの口/歴史の誕生/先住民は追いやられた/動物を手なずける/自然を手なずける/人を手なずける/神のつかい/罰を与える神さま/黄金律/富と権力/権力者がますます強くなる/たし算とひき算/言葉が文字に/記録のための文字/文字で書かれたお話/ねんど板の山/最初の文字はどこで?/新しい時代へ 

みんなでいっしょに
文化のまじりあい/「うちら」と「やつら」/商人・侵略者・預言者/ミートボールってスウェーデンだけのもの?/売り買い/通貨/最初のお金/銀!/ついに硬貨があらわれた/大成功/お金のマジック/大国と小国/考えを広め、考えを借りる/大きなひとつに/世界がひとつの帝国に?/友だちかよその人か/神の名のもとに、征伐だ!/もっと神さま/デンマーク語を話せるかい?/左、右、それともまっすぐ?/ウソかホントか/さあ、次のステップへ!… 

科学が世界に広まる
500年で大変化/世界地図にないところはない/知らないことを知る/本/古代ギリシャではずっとまえに/コロンブスのかんちがい/正しいまちがい/ちょっと寄り道/新大陸に刺激を受けて/植民地/科学、宗教、武器/中国は西へ/どんどん侵略!/次はアジアの番/神さまを連れて/反乱!/南の海へ行ってみたい/人類の悲しい歴史/ダーウィン/いいこともあったのか?/ヨーロッパはさらに世界に広まった… 

モノとお金
資本/お金が増える/投資/筋肉、風、水/蒸気/太陽/労働力/原材料/近代/新しい現実/イデオロギー /ヒューマニズム/国家とお金/政治/政治家/フェア?/ショッピング時代/死と永遠の命/ほんとに?/進化をうながす/別の人生/AI〈人工知能〉/そして、ずっとしあわせに暮らしましたとさ/やろうと思えばできる!

 

参考図書