読書日記

お薦めの本を紹介します

「いじめゼロ」は矛盾を孕む

 ヒトは「いじめ」をやめられない

   脳科学者 中野 信子  小学館新書

本の内容

 本書は「いじめ」を脳科学の観点から論を進めてます。

 

「子供のいじめ撲滅」に向けて、大人たちが尽力してる一方で、大人社会でも「パワハラ」「セクハラ」などによる事件が後を絶たない。このことは、「いじめは本来人間に備わった”機能”による行為ゆえ、なくすことは難しい」という一面があることを、脳科学者である著者は指摘します。

ならば、いじめに対するアプローチ法を変えて、その回避策を考えていくことが、良好な人間関係を維持するための最善策であるという。

 本書では、子どもの仲間はずれやシカト、大人のパワハラ、セクハラなどの世代を問わない「いじめ」について、どのように防止・対応していけばよいのか、脳科学の観点から得たヒントが随所に有ります。

 読後の感想

 本のタイトルが、ヒトは「いじめ」をやめられない、という刺激なことと、著者に魅かれて手に取りました。

この本を読むまえに、いつの時代でも、いじめは無くならないと思っていました。そして、本書を読んで、その原因のひとつが、人間という生物種が、生存率を高めるためにために、進化の過程で身につけた「機能」であると指摘されて、少しは納得しました。

 

 

 目次

第一章 いじめの快感ー機能的・歴史的から考える(いじめのメカニズム)

第二章 いじめに関する脳内物質(オキシトシンセロトニンドーパミン

第三章 いじめの傾向を脳科学で分析する(いじめられやすい人の特徴、いじ

    めがより深刻化するとき、男女のいじめの違い、学校現場のいじめの

    現状)

第四章 いじめの回避策(大人のいじめの回避策、子どものいじめの回避策、

    教育現場における環境的回避策