宇宙からの帰還
立花隆 中公文庫
人類史上最高の科学的沸点を向えた一台プロジェクト『アポロ計画』世界唯一の同時革命が起こったと言われた1969年、それは実現した。アポロ計画は1972年の17号で終止符を打っている。地球の総人口60億に対し、たった20人弱の人間だけが、地球以外の天体(月)に到達している。
伝説の月面着陸者及び宇宙飛行士に、科学的側面からでは無く精神的側面から迫った力作です。
宇宙からの帰還者たちには、その後精神に異常をきたした者や、宗教家になった者、画家や詩人になった者がいるのだが、反面ビジネスや政界で成功している人間もいます。それらの人達からできるだけ広範に、素晴らしく的確なインタビューをとってまとめています。全盛期の立花隆のインタビューは冴え冴えで、飛行士からも「「よくぞこんなことを聞いてくれた!」と絶賛されています。
発刊されたのは30年以上も前なのだが、今読んでも逆に新鮮で、驚きと発見に満ちた一冊となっている。司馬遼太郎もこの本を愛読していたらしいし、宇宙飛行士の野口さんはこの本と出会い、宇宙飛行士を目指したそうです。
宇宙でESP実験を行なったというエド・ミッチェルのラスト付近のインタビューは本当に素晴らしいです。人間とは、神とは何か?宇宙体験とは、宗教体験と限りなく近いものなのだという事実です。
内容紹介
宇宙とは、地球とは、神とは、人間とは何か。…宇宙飛行士の衝撃に満ちた内的体験を徹底した取材と卓越したインタビューによって鮮やかに描き、知的興奮と劇的感動をよぶ壮大な精神のドラマ。
著者紹介
立花隆(たちばな たかし)
1940年、長崎県生まれ。64年東京大学文学部仏文科卒業後、文藝春秋社入社。66年に退社し、67年東京大学哲学科に学士入学。その後、ジャーナリストとして活躍。83年、「徹底した取材と卓越した分析力により幅広いニュージャーナリズムを確立した」として、第31回菊池寛賞受賞。98年、第1回司馬遼太郎賞受賞。著書『田中角栄研究全記録』『日本共産党の研究』『農協』『サル学の現在』『宇宙からの帰還』『青春漂流』『脳死』『天皇と東大』『小林・益川理論の証明』『20歳の君へ』ほか多数。
目次
宇宙からの帰還
第一章 上下・縦横・高低のない世界
第ニ章 地球は宇宙のオアシス
神との邂逅
第一章 伝道者になったアーウィン
第ニ章 宇宙飛行士の家庭生活
第三章 神秘体験と切手事件
狂気と情事
第一章 宇宙体験を語らないオルドリン
第二章 苦痛の祝賀行事
第三章 マリアンヌとの情事
政治とビジネス
第一章 英雄グレンとドン・ファン・スワイガート
第二章 ビジネス界入りした宇宙飛行士
第三章 宇宙体験における神の存在認識
宇宙人への進化
第一章 白髪の宇宙飛行士
第二章 宇宙体験と意識の変化
第三章 宇宙からの超能力実験
むすび
参考文献
参考図書
- 作者: ヘンリー,Jr.クーパー,Henry S.F.,Jr. Cooper,立花隆
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