読書案内

お薦めの本を紹介します

正義とは何かーサンデルの政治哲学

サンデルの政治哲学

   <正義>とは何か

  小林正弥  平凡社新書

サンデルの政治哲学?<正義>とは何か (平凡社新書)

サンデルの政治哲学?<正義>とは何か (平凡社新書)

 

 内容紹介

鮮やかな対話型講義で一躍、時の人となったサンデル。難解と言われる彼の政治哲学を、NHK「白熱教室」の解説でもおなじみの著者が読み解く。1冊=1章で、サンデルの全著書がこの1冊でわかる!

サンデル本人が推薦!!
「私の政治哲学を、完全に、そして深く、彼は理解している」

日本の読者に私の考えを紹介してくれている小林教授に、私は深く感謝している。長年にわたり多くを語り合っているので、彼の判断を私は信頼しており、私の政治哲学と同時代への示唆について、完全にそして深く、彼は理解してくれている。
マイケル・サンデル

ハーバード白熱教室」での鮮やかな講義と、核心を衝く哲学の議論で、一大旋風を巻き起こした政治哲学者マイケル・J.サンデル。彼自身の思想と「コミュニタリアニズム」について、サンデルがもっとも信頼を寄せる著者が、その全貌を余すところなく記した。

マイケル・サンデル

アメリカ合衆国の哲学者、政治哲学者、倫理学者。ハーバード大学教授。ミネソタ州ミネアポリス出身。 コミュニタリアニズムの代表的論者であり、その論述の特徴は共通善を強調する点にある。また共和主義者を名乗ることも増えている。

著者紹介

小林 正弥(こばやし・まさや)

1963年東京生まれ。東京大学法学部卒業。専門は政治哲学・公共哲学・比較政治。千葉大学大学院社会科学研究院教授。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授。日本ポジティブサイコロジー医学会理事。地球平和公共ネットワーク代表。公共哲学ネットワーク代表。

目次

  はじめにーマイケル・サンデルの政治哲学の全体像

序 新しい「知」と「美徳」の時代へ―なぜ、このような大反響となったのか
第1講 「ハーバード講義」の思想的エッセンス―『正義』の探求のために
第2講 ロールズの魔術を解く―『リベラリズムと正義の限界』の解読
第3講 共和主義の再生を目指して―『民主政の不満』のアメリカ史像
第4講 「遺伝子工学による人間改造」反対論―『完成に反対する理由』の生命倫理
第5講 コミュニタリアニズム的共和主義の展開―『公共哲学』論集の洞察
最終講 「本来の正義」とは何か?―正義論批判から新・正義論へ

  あとがき

  文献案内