選択の科学
特別講義
シーナ・アイエイガー
[訳] 櫻井裕子 文春文庫
選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)
- 作者: シーナアイエンガー,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/07/10
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (6件) を見る
本書は、私たちが毎日のように漫然と何回も繰り返している「選択」について考察しています。人生は選択の連続で、何気なくしている選択から人生決定づける選択までいろいろあります。そして、その選択について細かく考察しています。科学のようであって、人生の指南書、自己啓発のような内容でもあります。
本書は、多数のシチュエーションを取り入れて、そのひとつひとつを理解することができ、読み応えは十分あります。いずれのセクションも実験により科学的に実証した「選択」心理を解明しています。
本書を深く読み解くことで、実生活面での心理を読み解くことに結びつき、自己実現に向けた糧となると思います。また、個人主義と集団主義といった国民性による心理面がもたらす行動の違いが手に取るように分かり、共感する納得感があります。
まずは、読み物として、「なるほど、そういうふうに働くのか」と感慨深く読み進めることができると思います。
内容紹介
なぜ選択には大きな力があるのか。選択を行う方法は人によってどう違うのか。出身や生い立ちは選択を行う方法に影響を与えるのか。選択というツールを効果的に使うには。選択肢が無限にある様に思われる時どうすればよいのか。他人に選択を委ねた方がよい場合はあるのか。20年以上の実験と研究で選択の力を証明。
アメリカ移民のシーク教徒の子として生まれた著者が、アメリカの公立学校で「選択」の力を教えられ、大学で研究テーマとした「選択」に関する研究をわかりやすく記した書。 ・なぜ選択に力があるのか、その力は何に由来するのか ・選択を行う方法は人によってどう違うのか ・出身や生い立ちは選択を行う方法にどのような影響を与えるのか ・なぜ自分の選択に失望することが多いのだろう ・選択というツールを最も効果的に使うにはどうしたらいいのか ・選択が無限にあるように思われる時、どうやって選択すればいいのか ・他人に選択を委ねた方がいい場合があるのか ・その場合、誰に委ねるべきか。そしてそれはなぜか NHK・Eテレ「コロンビア白熱教室」も再々放送されるなど話題となったベストセラーであり、人生指南書としても役立つノンフィクション。
著者紹介
シーナ・アイエンガー(Sheena Iyeengar)
1969年、カナダのトロントで生まれる。両親は、インドのデリーからの移民で、シーク教徒。1972年にアメリカに移住。3歳の時、眼の疾患を診断され、高校にあがるころには全盲になる。家庭では、シーク教徒の厳格なコミュニティが反映され、両親が、着るものから結婚相手まで、すべて宗教や慣習できめてきたのをみてきた。そうした中、アメリカの公立学校で「選択」こそアメリカの力であることを繰り返し教えられることになり、大学に進学してのち、研究テーマにすることを思い立つ。スタンフォード大学で社会心理学の博士号を取得。現在、ニューヨークのコロンビア大学ビジネススクール教授 。
櫻井 祐子(さくらい・ゆうこ)
1965年、東京生まれ。京都大学経済学部経済学科卒。大手都市銀行在籍中の96年、オックスフォード大学で経営学の修士号を取得。98年よりフリーの翻訳者として活躍。主な
訳書に、『100年予測』(ジョージ・フリードマン、2009年)、『メイキング・オブ・ピクサー』(デイヴィッド・A・プライス、2009年)など。
目次
オリエンテーション 私が「選択」を研究テーマにした理由
第1講 選択は本能である
第2講 集団のためか、個人のためか
第3講 「強制」された選択
第4講 選択を左右するもの
第5講 選択は創られる
第6講 豊富な選択肢は必ずしも利益にならない
第7講 選択の代償
最終講 選択と偶然と運命の三元連立方程式
謝辞
ソースノート
主要参考文献一覧 巻末
訳者あとがき
参考資料
ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ダニエル・カーネマン,村井章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/06/20
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (32件) を見る
ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ダニエル・カーネマン,村井章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/06/20
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (19件) を見る
関連サイト